メディ環スク、後半2日目2015/10/12 05:39

 メディア環境論2日目。いよいよ本日がプレゼンテーション本番。前日は自宅での準備作業で少し夜更かししたけれど、気持ちが高ぶっているせいか5時に目が覚めてしまった。シャワーを浴びて、ダル重の身体で新宿サテライトに向かう。新宿駅西口の「えん」で出汁茶漬けの朝食。

 プレゼンテーションは15時から。それまで最後の仕込み。問題は、神主のコスチューム。早朝メンバーとLINEで意見交換をしたが、やはりビジュアル的にメインなので、それなりの演出はしたい。安い生地でも買って作ろうかと重ていたら、メンバーのミサトさんが、風呂敷のような布を持ってきた。以心伝心!さっそく神主役のケイスケくんをマネキンにコスチュームを作る。烏帽子も黒いラシャ紙で作ったから、これでほぼ完璧。

神主
   ▲ブティックの風呂敷を4枚仮止めした狩衣。

 後は小物。みんなで手分けをして、お清め用のおしぼりにシールを貼り、パンフレットを三つ折りにし、お札に浮き出てくるメッセージを書き、スチロールのコップに紙をまいて、神水を入れる御祈祷用のコップを作った。チャコペンとばれないよう軸に紙を巻いた。最後に、リハーサルをやってタイムリミット。できれば、2〜3回リハーサルをやりたかったのだが…

お札
   ▲水に流したい文字が消え御託宣がでるお札。
小物
   ▲水流(みずながれ)神社の小物類。

 僕らのプレゼンンテーションは、神社をメディア環境(メディアの装置)と捉え、「水流(みずながれ)神社」皆さんにお越しいただき、神前で忘れたいことや、なかったことにしたいことをお札に書いてもらい、それを水に流して幸せを呼ぶという神事「お水流しの儀」として体験してもらうこと。簡単に言えば、水消え・水出しくじの一発芸。場の作りと儀式の演出にかかっている。メンバー全員神社関係者になりきって、厳かに神事を行った。神主役はケイスケくん。お札や神水を配るのは巫女役のミサトさんとアヲイさん。僕は進行係。
 水に流れて消えるペンと水出し文字がネタだが、雅楽が流れる厳かな雰囲気の中、ケイスケ神主が祝詞を挙げると、お札の文字が文字に瞬時に消えて、御託宣の文字が出る。この仕掛けに、参加者全員驚きの声。リセットメディアというプレゼンに、先生からは「需要あるんじゃない」と、お褒めの言葉をいただいたた。

 プレゼンまではドキドキものだったが、思いのほか大成功。メンバーそれぞれが、持ち場持ち場でパフォーマンスを発揮。チームワークの勝利!です。残念ながらプレゼンの様子は自分では撮れませんでした(^ ^)

メディ環スク、後半1日目2015/10/10 22:50

 メディア環境論、スクーリング後半1日目。新宿は曇天、昨日日本酒を飲みすぎたせいでちょっと二日酔い気味、頭がボ〜ッとして眠い。チームごとの進捗状況を確認後、薮内、棚橋両先生から、遊び(メディアプレイの話を、実例を交えての講義。その後は各チームに分かれて作業を進める。

新宿
   ▲曇り空の西新宿、空も二日酔い?

 僕らのチームは、スクーリングの合間の5日間を利用して、「水に流す」というコンセプトや行為を、LINEを使ってグループンメンバーと共有、熟成させていったので、後半立ち上がりはスムース。新しいメディアとしてのコンセプトや、水消え・水出し文字のテストなど、細部の詰めを行った。最終案は、玉川上水からヒントを得て、水は日本の文化と切っても切れない関係にあるとして、「水」を日本人の精神・文化的側面から捉えることにして、キーワードは「水に流す」と決定した。
 「水に流す」とは、今まであったことをさらりと忘れ去ってしまうことで、過ぎてしまったことをとがめ立てずに、無かったことにしようという日本人独特の文化である。そして、日本人が水を神様として敬うことを踏まえて、架空の水神社を設定することにした。ネーミングは水流(みずながれ)神社」!!多摩川・羽村にある玉川水神社を分祀した新宿の神社として、負の思いを水に流して幸せを呼ぶ神事「お水流しの儀」を行い、神社をメディア環境としてプレゼンテーションすることになった。

お札テスト
   ▲水消え文字と水出し文字をみんなで検証
メモ
   ▲神社のレイアウトや儀式の流れを検討

 昼食の後は、必要な小物類を100均に買いに行ったり、神社(プレゼンテーション会場)のレイアウトや儀式の流れを検討した。午後4時頃には発表内容はほぼ固まった。さっさと終わらせて自分のPCで作業したいが、アイデアが絞りきれずに難航するチームもあり、先生がそちらの方につきっきりで、なかなか見てもらえない、結局、最終チェックが5時30分の終業時間後に成ってしまた。もっと時間を割り振るなり、効率を良くできないのだろうか。他のスクでもあるが、早くまとまった方が割りを食うことになる。
 
 内容が決まったら、後は小物作りだが、学校のPCやプリンターでは完成度が低くなるので、分担して家で作業をすることにした。グッズに貼るシールはMさんに頼み、神社の縁起とコンセプトを説明する「パンフレット」と「お札」「御祈祷に使うコップ」は、僕が作ることにした。前日飲み会で疲れていたこともあり、失敗が多くて、すべてプリントするのに12時過ぎまでかかってしまった。

グッズ
   ▲パンフレット、お札、御祈祷用コップ。

 さて、明日はいよいよプレゼンテーションだ。

メディ環スクの合間に2015/10/08 20:51

 メディア環境論、後半が始まるまで中5日。この間に少しでもコンセプトや文字を浮かべるなどの技術的なアイデアをできるだけつめておいたほうが、プレゼンンテーションまでの1日半を有効に使えるので、LINEで情報交換をした。スクーリングが前半と後半に分かれている場合、合間の4日をどう使うかで勝負がきまる。グループワークの場合は、情報共有をしてどこまでアイデアを絞っていけるかだ。

LINEで意見交換

 水に文字を浮かべる案については、「オブラートに油性マーカーで文字を書くとオブラーオだけ溶けて、文字が残る」というネット情報を実際やってみたが、オブラートは完全に溶けないで残ってしまう。また、これがクリアできたとしても、教室で実際に水を流すことは現実的には厳しい。そこで、技術的に何ができるかをLINE上でムービーや画像をまじえながらみんなで検討、試行錯誤の結果、術的には、「水出し文字」と、「水で文字が消えるペン」を使って、「水に流す」という日本独特の文化を表現し、それをコンセプトにすることにした。また、架空の神社を設定して、お札に水の流したいことを書いてもらい、それ水につけると、幸せになる言葉(神の御託宣)がでてくるという仕掛けも決めた。全体の流れは、後半みんなが集まったときに、ディスカションして決めれば良い。

消え文字テスト

参考書籍

 後は細部をどう作り込んでいくかだ。幸いなことに、僕は現時点で毎日が日曜日状態なので、細かいグッズをスクーリング後半までにザックリと作ることにした。「日本人はなぜ水に流したがるのか(著者:樋口清之)」、「水と日本人(著者:鳥越 皓之)」という本があったので、コンセプトの裏付けの参考にした。

メディア環境論スク3日目2015/10/05 08:54


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 スクーリング3日目、前半の最終日だ。武蔵美通信のサテライトのある新宿は今日も快晴。午前中の前半は特別講師の陣内先生の講義。メデア環境論とは何かという内容と、それまで集めたメディアのキーワードを時系列的に並べてみようというワークショップ。面白いことにキーワードの半分近くが太古から中世以前に並んでしまう。つまり今認知されるメディアのほとんどは大昔から存在していたということだ。またメデア環境論に関わりのある書物も紹介していただいた。

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 その後は、各チーム別々に新宿周辺のフィールドワーク。僕らのチームは玉川上水の内藤新宿分水を調査することにした。腹ごしらえをしてから、新宿駅初の100円周回バスに乗って新宿一丁目へ。新宿御苑の東側に大木戸門から、インフォメーションセンターまで散歩道が整備されている。多摩川・羽村から引かれた玉川上水は、大木戸から地下に埋設された石樋や木樋を使って江戸市中に供給されていたことは以前語ったが、四谷と新宿を、まるでブラタモリのようにして玉川上水の痕跡を訪ねた。玉川上水からきた水をコントロールして増水の時に水を放水する余水吐の暗渠跡など、興味深い江戸の痕跡が所々に残っている。大木戸から新宿高校を経由して新宿南口まで、玉川上水を遡上して、本日のフィールドワークは終了。

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 教室に戻り、中間報告の内容をディスカッション。しかし、問題はフィールドワークと「水」、「新宿」をロジカルにつなぐコンセクトがなかなか出ないこと。とりあえず「水路はメディア」ということで、思考を展開。水路を電信ケーブルに見立ててを情報を流せないだろうかとか、水に文字を書いてメディアにしようとか、水をインターネットのネットワークの概念で結びつかないかとか、まさにプレゼンテーマも、具体的な内容も混沌。取り急ぎ本日の成果をまとめて発表。こうして前半のスクーリングを終えた。

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 後半のスクーリングは10、11、12日。水に文字を浮かべるという技術的なアイデアは出たが、それをどうメディアに、そしてコミュニケーションに結びつけるか。もっと別な切り口はないか、もっといいアイデアはないか、最終プレゼンのテーマも内容はまだ決まっていないから、もっと考えアイデアを出すことを宿題にして、後半のスクーリングまでにみんなで考えることにした。

メディア環境論スク2日目2015/10/03 21:32

 スクーリング2日目。午前の授業は、メディアと思えるキーワード探しの続き。4つのチームがそれぞれディスカッションしながらキーワードを積み重ねる。ニッチなものからボケとかウソのような心理的なものまで、さまざまなキーワードがホワイトボードを埋め尽くす。

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 その後、教室内にあるものなんでも良いから、形を集めるというワークショップ。それを小さなものから大きなものへと並べる。偶発的だがまるで計算したようなアートになるところが面白い。どんなカタチでも「まとめる」や「並べる」とかすると何か別の情報を発信しだす。こうして新しいクリエィティブの可能性が生まれるのかもしれない。

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 午後のメインはフィールドワーク。御茶ノ水の「東京水道歴史館」を見学する。中央線御茶ノ水駅から徒歩5〜6分、水滴君が出迎えてくれた。エスコートの女性職員の説明を聞きながら館内を回る。時代小説などで多少江戸の水事情は知っていたつもりだが、これほど考えられたものとは思わなかった。正直すごいです。多摩川上流の羽村から四谷大木戸まで高低差約90m、約43キロの水路を掘って、江戸市中に供給していたという。新宿大木戸からは地下に潜り、石樋や木樋を使って市中に点在する大名屋敷や町人が使う共同井戸まで送られる。その井戸端で集うシーンは時代劇ではおなじみだ。江戸時代の水道設備から現代の東京の水道行政までが展示されていてなかなか興味深い展示だった。

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 江戸時代の水道の興味は尽きないが、なぜ「東京水道歴史館」というと、今回の2週にまたがったメディア環境論の本課題が「水をキーワードにした新しいメディアを考える」だから。水の解釈は様々だが、最終的に、コミュニケーションの対象になるもの、いわゆるメディアを考えて具体的に制作するというのがミッションだ。漠然としすぎていて、今の時点では何をプレゼンしていいのか全くわからない。「メディアを遊ぼう」というタイトルが付いているので、水を何かしら使うことが必要と思えるし、みんなが参加できるワークショップ的形式がベターだというのはわかるが、「メディア」、「水」、「新宿」「コミュニケーション」「フィールドワークから感じたこと、学んだこと」それらが、どうしても一つにならない。楽しいし肉体的にも楽なスクーリングなのだが、頭の中は悶々としてすっきりしない。見えないゴールに向かって走っているような感じ。

 多分アタマであまり考えないほうがようのだろうな。フィールドワークと授業の中から感じたり気づいたことを具体化するべきなのだろう。多分…