卒制試作2の提出2016/11/01 09:12

 光陰矢の如し。9/18の一回目の卒業制作のスクーリングから、一ヶ月半の時間が流れた。第2回目が週末(11/5〜6)に迫っている。その前の、卒業制作試作報告は10/31のハロウィーンが期限だった。

 とりあえず、試作2をなんとかまとめて提出した。基本的には試作1同様にムービー作品と本を作る予定だが、今回の大きな変更点は、アウトプットをアートにシフトしたこと。焚き火の映像にイラストや文字をかぶせて作った前作は、自分でもあくまでスキル習得のためのテストと位置付けていたし、スクーリングでの反応もなにか今ひとつだった。

 焚き火をそのまま映像として流しても、さほど面白みはないし、だいたいクリイエィティブではない。そこで、焚き火の動画をベースになにかアートっぽいことができないかと考え、AfterEffectsでいろいろいじっていたら、焚き火ならではの意外な表現ができることを発見した。焚き火の動画にエフェクトをかけたり、それをさらに加工したりすると、自分の頭の中では絶対!発想ができないユニークな映像が生まれる。焚き火を囲む気分に合うさまざま映像に、ポップスやジャス、クラシックなどの音楽を挿入して、2分半ほどんムービーを作ってみた。意図した偶然から生まれる映像は、音楽と合わせることで一つの作品になった。

卒制試作2

卒制試作2-1

卒制試作2-2

 卒業制作のフィニュッシュまで見通せる試作&アイデアになったが、AEやPPのスキルがないことも手伝って、以外と思いっどりにならないし、一つの作品としてまとまるのだが、焚き火が本来的に持つ楽しさや、コミュニケーションツールとしての焚き火を表現できているわけではない。この案はとりあえず腹案として、自分を納得させるには、もう少し試行錯誤が必要なようだ。この作品(仮)と他のアイデアを持参して、スクーリングで先生がたのアドバイスをもらおう。思わぬ解決策が生まれたら嬉しい。

 今回提出したモノがそのまま卒業制作につながるとは限らないが、卒制事前提出・講評が1/14に予定されているため、実質的に2ヶ月ちょっとしか時間がない。その後、鷹の台への作品持ち込みが2/18.19。今となってはかなりタイトなスケジュールである。

卒制スク2、初日2016/11/06 22:15

 卒業制作スクーリングの第二回目。前回と同じく吉祥寺校2号館の4階集合。参加人数19名聴講生7名の総勢26名が、白尾、上原、清水、薮内の各先生ごとのグループに分かれて、卒業制作の試作2を発表&ディスカッションをする。僕は薮内先生組で総勢9人が順番に発表してゆく。薮内先生は話がはずむタイプだから、だいたいひとり1時間ぐらいかけてのやりとり。午前中で3人消化。僕は7番目で、この日の最後。1日目に全てを終える予定だったが、2人は翌日の朝からになった。

 さて、焚き火をアートにするという企画で臨んだ第二回目。ムービー作品数本をスクリーンに映し出した。受講生の皆さんは概ね面白いといってくれたけど、先生の総評は、「安易にアートを語ると陳腐になる。」「AEの見本臭になるのでは?」「もっとなにを伝えたいか明確に…」つまりコンセプトを明確にということ。自分自身で疑念に思っているところを的確に指摘される。焚き火の魅力はもちろんアートではない。あの温もりをまえにした心地良さや、致される感覚や、会話が円滑になったりするコミュニケーションの場のなることなどだ。焚き火の「動き」「形」「色」などを表現して擬似的に焚き火体験ができるだろうと、あわよくばいけるかな考えていたが、やはり甘かった。唯一、先生に評価されたのは、白い紙の上での焚き火をを真俯瞰から撮影して加工した映像。焚き火の白バックや紙が燃えて変化する様が新鮮だったという。最初に用意した案がイマイチ納得がいかなかったので前日に作った映像だ。

卒制スク2-11

卒制スク2-1

 このスクーリングの面白さは、他の受講生の作品をとおして、ディスカッションすることで、自分自身の作品のヒントにもなるしコンセプトの強化・確認もできるところだ。人の作品を自分には関係ないと思ってしまえば、ただ退屈な時間になるだけだが、人の作品は客観視できるから、その作品をディレクションするつもりで、忌憚のない意見をぶつけることで、お互い刺激になるのだ。なので、結構疲れます。

 5時30分終了。その後、反省会と称して飲み会。スグーリングで機会があれば、その仲間と飲んでいたが、これが多分最後の飲み会だろう。卒業制作のハードルを考えると、悶々として苦しいだけだが、みんなと会う機会がなくなることを思うと、ちょっと寂しい気もする。
 

卒制スク2、2日目2016/11/06 22:44

 卒業制作2日目。前日の続きで2人の受講生の発表&ディスカッション。11時過ぎに、ひととおりグループ全員の発表が終わった。改めて薮内先生から、今後、卒業制作に取り組むための注意点など。「何に関心があるか?関心のあるものをどのように表現したいか?その問いに対して仮説を立てる。それがコンセプトになる。そして、それを卒業制作としてどうアウトプットをするか…」。至極当たり前の話だが、走り出すとなかなか振り返ることができないのが未熟なところ。まだ、最終方向に確信が持てない自分としては、改めて原点からそれを見つめ直さなければならないだろう。自分が何を、誰のためにやりたいのかと。さらに、薮内先生曰く「分かりきったことをやってもあまり意味がない」。つまり卒業制作として、結論やアウトプットが見えたものをやっても卒業制作としての価値は薄いということだ。

卒制スク2-22

卒制スク2-21

 卒業制作はもがき苦しむことが前提にあるわけではないが、方向性がまとまら無いのはコンセプトがしっかりと確定していないから。頭の中では判っているが、それがまとまらないから悶々とする。もがき苦しんだのちに神は降りてくると信じて頑張るしかない。自分が焚き火で感じる、炎に吸い込まれる感覚、パチパチ牧野爆ぜる音にシンクロしていく感覚、温もりをまえにした心地良さ…、これをコミュニケーションデザインとして、伝えることはできるのだろうか…、苦悩の日々はまだまだ続く。

卒制の日々.12016/11/12 07:03

 卒業制作で苦闘中!スクーリングでのアドバイスやらなんやらを踏まえて、改めて考えた。Y先生から、アドバイスをもらった一つに、「コミュニュケーションツールとしての焚き火を考えたときに、『火を囲むことで創られる共有空間』としのポイントは押さえたいね」的な言葉があった。それが実現できたら、卒制の半分はクリアできる。
 火を囲むことで共有空間が生まれる。これは焚き火をテーマにしたときに円筒スクリーンを使って実現しようとしたが、「スクリーンがまだ一般的に流通していない。円筒では向かい側の相手が見えないので、焚き火を囲む感とは少し違う」ということで諦めたアイデアだ。改めて、具体的に焚き火の映像を囲むことができないか考えた。そこで、ひらめいたのが球体スクリーン。地球や天体の映像を球体スクリーンに投影して、バーチャルな地球儀やユニークな映像表現が展示されたりしている。この仕掛けを使えば、四方から、焚き火の映像を囲むことができる。

 ネットでいろいろ調べていたら、球体スクリーンより半球体スクリーンつまりドームスクリーンのほうが実現性が高いのがわかった。これを実現するための方法を探っていたが、学研から「ワールド・ア」というバーチャル地球儀が発売されているのを発見。直径25cmのドームスクリーンで、地球の映像や星座などを映して楽しむものなのだが、これを上向きに設置して焚き火の映像を流せば、なんとなくそれっぽくなるかもしれない。新型が発売されたばかりなので旧型が1万円台で販売されていたので、少し高かいが最初で最期の卒業制作のためと割り切って注文した。

卒制11.10

卒制11.11

 アマゾンから届くやいなや、卒制スクに持参した映像を投影。おお!バーチャル焚き火だ。思った以上にドームスクリーンに映った映像が面白い。(YouTube https://youtu.be/dmXH3d_C5pwこれを囲んで眺めるだけで、焚き火の雰囲気が味わえるし、火の動きや形から抽出したグラフィック映像もすんなりと入ってくる、もちろん、音響はパチパチと爆ぜる焚き火の音だけ。魚眼レンズを使って真俯瞰で焚き火を捉えた映像と、それをソースにしたグラフィック映像を作れば、なんとか鑑賞に耐えられるものになるかもしれない。最終的には60cm〜70cmぐらいのドームを考えているが、まずは第一歩である。

卒制の日々.22016/11/18 09:44

 学研ワールドアイを使った映像実験はうまくいったものの、問題は大きなドームスクリーンでうまくいくかどうか。いろいろ調べたら、大阪の小林プラスチック工芸で、リアプロジェクション用のドームスクリーンを作っている。無料でレンタルさせてもらえるようなので、早速連絡をして、500mm径のドームスクリーンを送っていただくことにした。

 数日後届いたドームスクリーンで早速テスト。手持ちの短焦点プロジェクターLG-PH150Gに魚眼レンズOPTECA0.2xを噛ませ、投影したが、ドーム下辺までが600mmが限度で、それ以上低くすることができない。立って鑑賞するにはちょうど良い高さだが、焚き火の疑似体験ということで、少なくとも椅子に座って、眺められるようにしたい。となると、ドーム下辺まで多くとも450mmに抑えたい。ドームも500mm径ではやや小ぶり、展示と考えた場合、最低でも600mmは欲しいところ。

卒制2-1

卒制2-2

 しかし、径が大きくなればなるほど、投影距離は長くなることになる。超短焦点プロジェクターもあるが、かなり高いものにつく。一生一度の卒業制作だから、ある程度お金がかかるのは仕方がないとしても、イメージ通りにやるとなると想定外の費用がかかる。装置もそうだが、肝心のイメージ映像には手がついていない状態だし、なかなか思うようにことが運びませ〜ん。