工業技術概論2評価。2015/07/04 09:34

 忙しさんかまけているうちに7月になってしまった。一週間ほど家をかけていたら、工業技術概論の課題2が戻っていた。評価はA。プラモデルの工業技術的考察だったが、元来プラモデル好き(もう10年以上作っていないが)なので、その知識が少しは役に立った。

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以下講評。K藤先生。

「すがPAPAさん
 大変よくできています。写真やレイアウトが美しいのはもちろん、特に樹脂の種類を断定するまでの過程が詳しく書かれていて、読み手も興味を持ち勉強になるのが良いです。課題が期待するところをすべて満足しています。

 ところで私もすがPAPAさんと同じように、最近のプラモデルの進歩には感動します。子供の頃はバリやヒケ、反りなどの修正に苦労したものです。基本的に多数個取りであり、様々な形状の部品を同時に成形するのでノウハウが必要です。また金型製作の技術だけでなく、エストラマーも含めた多色成形、鎖やヒンジの一体成形といった、今までに無かった成形も登場していますね。プラスチック成形品を見た時に金型構造を推測するのが好きなのですが、優れたデザインを実現するための工夫を知るのも役に立つものです。
 
 これからも成形品に興味を持ち観察し知識の幅を広げてください。」

 次の課題3は、プラモデルを組み立て実際の車と比較、その違いを考察してレポートする。確実に時間がかかるし、だんだん難しくなっていきます。

工芸論課題1提出。2015/07/10 21:24

 5月末に長年勤めた会社を辞めたので、少しは暇になるかと思いきや、いろいろと野暮用が出てきて意外と忙しい。それでも少しずつ通勤のない生活のリズムがとれてきた。長女の出産準備で、妻が7月7日からさいたまにロングスティしているので、当分は一人暮らし。独身時代以来45年ぶりの自炊生活。毎日の料理作りがちょっと楽しい今日この頃。三食の間に勉強するって感じだが、工芸論課題1のレポートが完成したので、さっそく提出した。課題1は「日本の工芸のうち。海外との交流から影響を受けたと考えられる作品を選び詳述しなさい。」というもの。

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以下、抜粋。

「海外との交流から影響を受けた日本工芸として、伊万里焼「色絵花鳥文大深鉢」を詳述する。

1)作品情報 
色絵花鳥文大深鉢(いろえかちょうもんおおふかばち)
伊万里(柿右衛門様式)
江戸時代・17世紀
東京国立博物館蔵 重要文化財

2)造形・意匠
 本作品は広い底部からやや開き気味に胴が立ち上がり、背の高い丼鉢といった形状である。このような形式は、ヨーロパからの注文であり、東インド会社が景徳鎮に注文したものにも類似の形がある。白磁の胴に色絵で花や鳥が描かれていが、華やかというより地味な印象を受けた。素朴ともいえる描画技術は、良くいえばおおらか、悪くいえば雑である。太湖石を中心にした花鳥文様や、白素地の空間を残した構図は柿右衛門様式の典型である。

3)素材・技法
 本作品は磁器である。磁器はカオリンと呼ばれる長石が主成分を成している磁土を高温で焼くのが特徴で、白くガラスのように滑らかで硬質な仕上がりとなる。最初の国産磁器は、青の絵付けをした単彩であったが、中国の磁器技術が伝播したことで、色釉を使った色絵が登場。その後、乳白色の素地が作られ、これに色絵で絵画的な文様を描いたものが柿右衛門様式の典型的だが、本作品は、やや青みを帯びた白磁素地である。

4)用途
ヨーロッパにあるものは、金具で台や把手をつけて室内の装飾に供されたらしく、装飾が主な用途と考えられる。

5)歴史的展開の中の位置づけ
 国産磁器の製造が開始されたのは17世紀、それまで日本には磁器の焼成技術がなかった。しかし、朝鮮出兵の際、佐賀藩の藩祖が朝鮮から多くの陶工を日本へ連れ帰り、これら陶工たちが磁器原料を発見したことから、有田において磁器の製造が開始された。17世紀後半には酒井田柿右衛門が、国内で初めて赤絵の技法を完成させ、海外輸出が本格化する。

6)海外との交流の影響
 当時の中国は磁器の輸出大国であったが、明王朝が滅亡して内乱状態となったため、ヨーロッパ諸国は磁器を日本へ発注するようになった。中国磁器の輸出再開後も、ヨーロッパへの輸出は継続し、その後のヨーロッパの陶器に大きな影響を及ぼした。多くの国々で模倣されたため、その起源が東洋にあることが忘れ去られるほど、ヨーロッパの磁器の一部へと浸透した。

7)日本的特徴
 白色の素地と空間を十分に残した絵画的な構図は、日本独特の美意識が表現されている。

 以上、抜粋を書いたが、やはり自分の目で本物を鑑賞しなければ伝わってこないものがあると思う。さて、結果はいかに?

学割票2015/07/10 22:18

 学校学生生徒旅客運賃割引票がとどいた。7月31日から8月2日の「映像メディア表現2」と、8月4日から8月6日までの「健康と身体運動文化1(テニス)のスクーリングがあるので、とりえず頼んでみたのだ。往復チケットの有効期間は4日間だが、スクーリングは1日あけて通算7日間なので。片道づつ買わなければいけない。つまり、学割票も2枚いるということだ。

学割

 那須塩原から国分寺まで正規の運賃は3020円、それの往復だから6040円。その2割が割引になる。1200円ちょっとだが、安くなるのならそれに越したことはない。まあそれに、ちょっとだけだけど学生気分が味わえるしね(笑)

古代ローマ建築って…2015/07/12 04:59

 建築史の課題1は教科書の序章「建築士の概念」と第1章「古代およびヨーロッパ建築周辺史」を読んで、演習問題を解いてノートに記入。その上で、ノートに書いた内容の中から関心のある題材を選び、自分で「問い」を設定して、問いに対する解答をするようにレポートをまとめるというもの。教科書を読んではいたが、この「問い」を独自に設定するという意味がわからなくて、戸惑っていた。

 Webで、先輩通信生のブログを調べても今ひとつ、何をレポートして良いのかよく分からないが、とにかく「演習問題を解いて」興味のあるテーマを「問い」とすることにした。演習問題をヒントに、その歴史的テーマを深堀せよということだろう。たぶん…

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    ▲参考図書は「西洋建徳の歴史/美と空間の系譜

 で選んだのは、「古代ギリシャ建築と古代ローマ建築の違いとはなにか」というテーマ。いずれも古典建築にカテゴライズされるし、オーダー(ドリス式とかイオニア式とかコリント式など柱の太さが、建築物そのものの設計の基礎になる古典主義建築の基本)をり勝っているところにも共通点がある。でも、よく調べると外見は似ていても、建築工法において全く違う原理が使われている。ということで、ただいまレポート制作中。参考図書から関連した文章、項目を抜き書きして頭に入れています。

益子焼窯元を訪ねた。2015/07/18 21:08

 工芸1のスクーリングはすでに終えているが、通信課題のレポート作成のためには、地域で産業としている工芸の現場を訪ねて取材することの必須だ。栃木県の工芸として浮かんだいの益子焼だ。もともと生活に使う皿や茶碗や丼が生産の主体だ。生産現場の自由見学ができるということで「つかもと」という益子で最大手の窯元を訪ねることにした。大手ということは量産できるシステムを持っている工場ということだ。工芸工業デザインという視点から、作家の工房はNGである。

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    ▲益子最大手の塚本窯

 朝8時過ぎに家を出て、窯元に着いたのが10時少し前。特に受付があるわけではないが、関係者らしき人物に断りを入れて見学する。ここは生産だけではなく、自社販売から、ロクロや彩色なども含めた陶芸教室なども行っている。わりと自由に見学できるが、残念ながらこの日はロクロを回す人が出張でいなかったが、その他の行程は大まか見ることができた。
 また、数名の人にお話を聞いたが、それぞれ仕事中にもかかわらず快く答えてくれた。特に陶芸教室の責任者の中根さんからは、益子焼の現状から、今後の方向性までいろいろ話を聞くことができた。

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    ▲ロウを塗って釉薬がかからないようにすうる作業
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    ▲釉薬掛け
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    ▲整形して乾燥中の器
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    ▲釜に入れる前の茶碗
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    ▲いろいろ話をしていただいた中根さん

 塚本窯としてのキーワードは「原点回帰」と「シンプル」ということだった。「原点回帰」は、いたずらに時代や消費者の迎合するのではなく、益子焼の持っている本質や魅力を考え、アイテムを絞りながらリプロダクトをする。それによって埋もれた価値を再発見したり、新たな価値を創造することだという。具体的には、彩色をシンプルにすることで、昔から使っている型の新たな魅力を再発見したり、既存のシンプルな形を生かしながら、何かを少しプラスアルファすることで現代的な価値を作る出すなどである。OEM的な生産請負もしているが、「つかもと」は中量生産工場なので、自社ブランドをもっと大切にしていきたいとのことだった。