工芸論、2単位get! ― 2016/09/16 09:46
工芸論の科目試験の結果が出た。71点「良」で2単位確定!やはり漆芸のところが響いたかな。試験後、1問目が10点、後は30点の合計100点と点数配分予測をして、1問目が10点、2問目10点、3問目25点、4問目25点として70点と得点予測したが、まさにその通りな点数になりました。

課題レポートがいずれもS評価だったので、気分的には優を取りたかったが、範囲が広すぎて、ヤマをかけて頭に詰め込むのが精一杯でした。2単位獲得でよしとしましょう。
ということで、合計113単位になった。残り11単位。今進めている美術論と現代芸術論のいずれかに合格すれば、文化科目の50単位もクリアして残り9単位。卒業に必須の専門科目イメージ編集Ⅱの通信課題3単位と卒業制作の6単位で124単位になる。さあがんばりましょう!
卒制スクーリング1、初日 ― 2016/09/18 23:10
卒業制作のスクーリング1回目の初日。最初に思った疑問は2日もかけて何をするんだろうということ。全員がプレゼンテーションをしてもそんなに時間はかからないし、個別相談だと自分の時間以外は、アイデアを考えたり、作品を作り込んだりするのだろうか…
6時55分発の新幹線、東京経由で吉祥寺校へ向かう。スクーリングが行われる場所は2号館の4回講堂。参加者はコミュデ20名デザシス3名ほどと聴講生5名ほど。担当する先生は白尾先生、上原先生、薮内先生と初対面デザシスの清水先生。(清水先生、誰かに似ているな〜とよく考えたら、NHK大河ドラマ「真田丸」に出てくる加藤清正役の役者さんにそっくり!だった)
1日目。午前中は、前年度の卒業制作の解説と、制作にあたっての注意点やポイントの解説。要は、早めにコンセプトやアイデアを固めて、できるだけ早く制作に取り組もうということなのだが、卒業制作ともなると、わかっちゃいるけど、そう簡単にはいかない。
午後からは、配られた全員分のレジュメ(15日に提出した試作1のプリント)が配られて、各自の卒制プレゼンテーション。試作を提示しながら、制作物のコンセプチや内容を説明する。フラッシュなどでプレゼン用のデータを作ってた人もいたが、プレゼンする学生の多くがレジュメだけなので目指す作品の内容が、いまいち理解しずらかった。卒制スクーリングの目的の一つがプレゼンテーションであれば、学習指導書なりにきちっと記載してあれば、プレゼン用のスライドを作るなり、受講する学生も、もっと効果的な対応ができるはずだ。聞く方も内容を把握しやすいし。

プレゼンに対して先生方がコメントをする方式。発表が3分、それに対するコメントが3分。それでも説明が大幅に時間がかかったり、応答が長くなったりするので時間通りには進まない。結局、定刻を1時間ほどオーバーして本日の予定は終了。自分の発表以外はほぼ聞いているだけ、かといって聞かないわけにもいかず、身体を動かさない割には疲れた1日でした。
制作の発表では、すでにアイデアが固まっていてすでに実制作に入っているひとから、内容が全く固まっていないひとまで千差万別、十人十色。その中でも、基本ネタが決まっているひともしくは基本ネタの可能性の高いひとは、時間をかけて詰めていけばゴールにたどり着く。しかし僕の場合、「焚き火」というテーマは決まっていても方向性もアウトプットも決まっていないので、悶々とするばかりである。
卒制スクーリング1、2日目 ― 2016/09/19 22:04
卒制スクーリング1の2日目。先生ごとに4つのグループに分けて、改めてプレゼンテーションとそれに対してのディスカッション。先生ごとといっても卒制を見ていただく担当先生が確定するわけではない。あくまでもこの日の進行上のグループ分け。僕は上原先生のグループで黒一点だ。フェイスツーフェイスでプレゼンテーションを聞くので意見も出しやすい。目の前で発表されると、ついつい突っ込んで我がことにように考えてしまう。これがグループ分けのいいところではあるが、1グループ8〜10人なので、じっくり聴いて質疑応答をすると相当疲れる。

アイデアが具体化していれば、もっとこうしたらとか、こう考えた方が良いとかの意見は出しやすい。僕の場合「焚き火」という括りだけなので、プレゼンをしても、いまひとつ具体的なアイデアが帰ってこない。もっともビデオアートがまともにできていない状態で意見を求めてもあまり意味はないようにも思えるが、僕が「、焚き火をするまでに、木をチェンソーで玉切するとか、丸太を斧で割って巻きを作るとか、焚き火で料理をするとか」色々話したら、「それって非日常だから、それをまとめるだけで作品になるのでは」との意見をもらった。僕的にはそれほど非日常でもないので特別感はなかったが、そういわれるとそれもアリかなと思った。上原先生は、イベントなどに至る日々の活動に反応するので、そういうことでも悪くはないとの意見だった。これは、時間を使えばできることなので、サブ案として持っておいても悪くはない。
白尾先生は、初案の方が良いようなニュアンス。ビデオアート的な方向は自分で出したアイデアなので、こっちでまとめられればそれに越したことはないが、まだ踏ん切りがつかないし自信も持てない状態だ。最悪「木から作る焚き火」をテーマにまとめるにしても、もう少しビデオアート的なものができるかどうか、そしてどのようにそれを展示するのかどうか検証しよう。
ビデオの内容については、薮内先生から「映像としてやや説明過多、詰め込み過ぎな印象。もし映像+本で構成していくとしたら、焚き火をめぐる物語や説明的な情報(=焚き火の「知」)は本に集約するとして、映像はファイアリム(=焚き火の「体験」)に徹したほうがお互いに生きてくるかもしれない」として、「ナムジュン・パイク」の回顧展を教えていただいた。webでビデオを見ると、コンセプトは違うが、僕の表現したいイメージに近いものもある。さっそく、外苑前のワタリュムへ観に行くことにした。
美術論、課題2提出 ― 2016/09/25 11:14
「日本美術における芸術と社会との関わりについて考察しなさい。できるだけテーマを絞り、具体的な記述でまとめること」、これが美術論課題2のお題。テーマをいろいろ迷ったが、日本文化論でも取り上げた浮世絵と大衆の関わりに注目することにした。これが無事通って、科目試験に合格すれば、卒業要件の文化科目50単位のハードルをクリアできる。「C」でも良いのから通して欲しいです。

以下、レポート抜粋。
「浮世絵の誕生と大衆絵画の成立」
浮世絵は日本代表する伝統的芸術作品であるが、そもそも生活風俗などを描いた印刷物に過ぎない。そのような浮世絵がなぜ江戸庶民文化の華とも称される大衆絵画として成立したのかを考察する。
桃山時代に、御用絵師たちによって、人々の生活をテーマにした風俗画が描かれるようになるが、概して大型の絵画作品であり、それを所有するのも鑑賞するのも支配階級であった。しかし、江戸時代に入ると、町絵師たちの手で描かれるようになってゆく。江戸初期の絵師で特筆されるのは、「岩佐又兵衛」である。風俗画の流行をきっかけに、遊女などの姿絵を描いた絵画掛軸が大量制作されるなど、風俗画の所有や鑑賞が少しずつ一般大衆にも広がりを見せていく。
そうした風俗画が大衆絵画として決定づけられたのは、「菱川師宣」による「浮世絵」の誕生である。印刷された版画は誰もが購入できる商品となり、一般庶民が絵を気軽に楽しむ状況が生み出されたのである。さらに大きな転換期を迎えるのが「鈴木春信」による多色刷りの極彩色版画「錦絵」の完成である。浮世絵は、版元の下、絵師、彫師、摺師の共同作業で作られ、専門の絵双紙屋を通して人々の手に渡ったが、その流通量は膨大であり、庶民の美意識を変化させる上で重大な役割を果たしたのである。
「鈴木春信」の後、さまざまな作者が次々と現れ、さまざまなジャンルを生みながら浮世絵の世界を広げていった。浮世絵はまた、情報を得るためのメディアしても庶民に浸透していった。それら浮世絵のテーマの特徴は世俗性にあるといえ、明らかに庶民感覚を反映した享楽主義的なものであった。このことは浮世絵の担い手が、制作する側も見る側も一般庶民であったことを示している。浮世絵は、武家や公家、上層町人のものだったそれまでの絵画とはまったく別な文脈で発展していったのである。
明治期に入り、存在基盤を失い消滅せざるを得ないものとなったが、庶民のささやかな娯楽であり続けた事実は疑いもなく、二百年余にわたっる庶民の支えてが、浮世絵を大衆絵画として成立させたといえ、また19世紀後半の西洋の芸術家に影響をおよぼすなど、庶民の力が単なる大衆娯楽に過ぎなかった浮世絵を芸術作品へと生まれ変わらせたのである。
投函した後に、学習指導書を改めて読むと、「…考察対象も過去の作品に限らず、我々を取り巻く現代社会も視野に入れて欲しい」とある。ちょっとミステーク(汗)、浮世絵が庶民の力で芸術作品になったあたりを、「現代社会もまた、芸術は特別なものではなく、誰でもが芸術作品を作る可能性を秘めている。その作品を芸術と見るか否かは、市民の手に委ねられている…」とかなんとか書けばよかったかな。
作品ってなんだ? ― 2016/09/27 17:28
卒制の方向を確定できなくて悶々としている日々だが、それ以外の必修科目もおざなりにはできない。イメージ編集Ⅱの通信課題1はほとんどできているが、課題2が手付かずだったので、卒制を考えるのもいささか飽きてきたので、気分転換に進めることにした。自分の作品を、教科書に示されている8つのテーマ「比較」「反復」「反転」「転置」「拡大縮小」「演出」「省略と純化」「変換」のいずれかのテーマで制作した作品をの解説を課題1と同じフォーマットにまとめてデザインするというもの。
問題はその「作品」。学習指導書に書かれているが、作品とは(広辞苑によると)「主に芸術活動によって作られるもの」で、芸術とは「一定の材料・技術・様式を駆使して美的価値を創造・表現しようとする人間の活動および所産」なのだそうだ。さらに、美的とは「個人の内的快感をひきおこすもの。しかし快感は個人の主観的、生理的問題である。美とは、その個人的利害関係から解放され、より普遍的、社会的になったもの」なんだって…ちんぷんかんぷん系の説明だが、ようするに「自分がいいと思ったことを、好きにやってよね」的な感じ。作品のウンチクは置いといて、とにかく作って前進することだ。
卒業生や同じ今年度卒業を目指す学友から情報を集めると、立体で作った作品は再提出がないとか…で、自分も、立体物を作ることにした。これは少し前から考えていたことだが、立方体をモチーフにして、最終的にポスターなどのグラフィックデザインにまとめることだ。


試行錯誤の末、思いついたのは、簡単にいってしまえば「キューブパズル」。同じ風景や建物を6っつの視点でとらえて、それを6×6に細分化して立方体の6面に貼る。つまり、一つの対象物が396の面から構成される。これを組み替えたり並べ替えたり、無作為に積み上げたりすると、対象物の新しいイメージができるのではないかというのが、その制作意図だ。そして、テーマも教科書にあるキーワードではなく、「再構成:Reconsruction」というキーワードを新しいカテゴリーとして設けて用いることにした。キュビズムやコラージュなど、断片イメージを再構築する手法って意外と存在する。
以前に訪れたバルセロナのサグラダファミリアが印象的だったし、自前の写真もたくさんあるので、これをビジュアルにすることにした。
その後の表現やその紙面デザインはとりあえず置いといて、とにかくキューブパズルを作った。材料は、ダイソーで売っている「3cm角の立方体工作パーツ」。6個入り100円、それを予備も含め8セット。出来上がりは6×6の36個、それにサグラダファミリアの6カットの写真を貼り付けた。
とにかく、これを完成させて提出すれば3単位の獲得で、必修科目は卒業制作の6単位のみになる。頑張れ!自分(^ ^)
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