やっと結果が…2013/04/27 09:15

4月2日に提出した、印刷文化論の課題3が戻ってきた。映像文化論がすぐに戻ってきただけに、首を長くして待っていたが、まさか一ヵ月近くかかるとは思わなかった。評価はAでした。

以下、講評
「>書物が標準語の現出をうながした結果、ナショナリズムが誕生し、特定の言語を使う民族による「国家」という強固なコミュニティが形成されるに至った。

「共通言語の統一」「ナショナリズムの誕生」など、このあたりとても重要です。

>欧米支配の構図や国家間の対立、宗教問題など、現代にもつながるさまざまな問題を顕在化させた。

戦後の世界を便宜的に「現代」と呼ぶことはありますが、文明という大局的な視点からすれば、今日の世界も依然として近代の延長にあるものです。そこが理解できれば、この課題3はクリアですね。

次の課題4では、多くの方が電子書籍を題材に書かれます。印刷の未来、印刷に代わるもの、というフレーズから電子書籍を連想するのでしょう。もちろん、電子書籍を含め、何を題材に書かれても結構ですが、学習指導書を良く読めば、課題4の問いが、印刷本対電子書籍という短絡的な問題ではないことがわかると思います。
是非、学習指導書を良く読んで課題に取り組んでください。」

ふ〜ん、電子書籍を題材に書く人が多いとは意外。課題4は「21世紀以降の文明における印刷の役割あるいはそれに代わるものの可能性について考察して記しなさい。」というものだから、どちらかというと、印刷の未来についてだと思う。また、「21世紀以降の文明が印刷以外の何かに依って立つとすれば、それはどのような可能性が考えられるのか、また、これまで近代文明を支えて来た印刷の役割は今後どのように変化してゆくのか考察して論じよ」ということだから、電子書籍がメインになることはありえないでしょう。いずれにしてもナイスアドバイスを頂きました。課題4はほぼほぼ出来ているので、もう一度見直して、更に推敲して提出しましょう。

印刷文化論の課題3提出。2013/04/02 23:12

 とりあえずのスタートダッシュを目論んで、進めていた印刷文化論。課題提出期限外の3月に進めていたレポートがまとまったので、速攻提出した。課題3は「近代文明のあり方と印刷物のかかわりについて考察しなさい」というもの。

 学習指導書に「書物の形態や印刷術の発明が、近代文明の勃興とどのように関連しているのか、近代文明以前、以後の比較や、近代文明特有の諸相を例に挙げながら論じる」とあるが、印刷と近代文明のかかわりは様々なものを生み出し様々な状況を作り出しているから、個々の現象をの何をピックアップしてどうまとめるかがポイントだった。そこで、「(1)紀元前にシュメール人が文字を発明して以来、記録媒体の工夫が続けられる中、紙の発明によっていわゆる書物が誕生したが、ヨーロッパを中世から近代へと発展したのは、紙が近代印刷と結びついた結果である。(2)ルターが聖書を一般市民のためにドイツ語に翻訳して提供したことが言語の統一に結びつき、それがナショナリズムを生み出して、国家が形成された。(3)書物がヨーロッパの近代文明発展につながったのに対し、中国や日本では、漢字の数の多さゆえに、書物が波及せず、封建社会からの脱皮を大きく遅らせる原因となった。(結論)書物よって伝達された情報は、文明に好影響だけを与えたとは限らず、現代にもつながるさまざまな問題を顕在化させた。」とした。つまり国家間や地域間や宗教など、地球規模の対立の火種が印刷=書籍が顕在化させたという論旨。

 すでに、課題4のレポートもおおむね出来ているので、課題3が帰ってくるまでに推敲を重ねて、結果が戻ってきたら即!提出するつもりでいる。

ぼちぼち印刷文化論など2013/03/09 21:50

印刷文化論資料
 少し春休み気分になりたいところだが、単位が最終確定していない状態が続いている。もっとも確定しようがしまいが、今年度は予定どおりに進まず、三年生にはなれないが、新年度はスタートダッシュをかけようと、ぼちぼち進めていた印刷文化論の課題3のまとめに取り組んでいる。
「近代文明のあり方と印刷j物のかかわりについて考察て記しなさい」というお題だが、「この課題で問われているテーマは、教科書の中でも重要な位置を占めています。したがってまず教科書を読むこと。またこのテーマに関しては数多くの論議が満ちているので、他の文献も参考にしながら論考してください」との注釈付き。教科書を読んで内容は理解するが、近代文明のあり方ってなに??という感じ。
 印刷が、ヨーロッパ近代文明を押し進め、ヨーロッパ文明が世界制覇を果たした的なことは、課題1で書いたので、多分ここから視点をずらさなければいけないのだろう。参考資料もいろいろ仕入れました。「印刷革命」E・アイゼンスタイン著 みすず書房1987、「近代ヨーロッパの言語と社会」P・バーク著、「声の文化と文字の文化」 W・J・オング著 藤原書店2011、それと課題1でも活躍した「印刷よもやま話」吉島重朝著 財団法人印刷朝暘会2008。これがまた中古本でもけっこう値が張る。まあ、後々のレポートにも役立ちそうだし、印刷文化論そのものが面白いので、奮発してアマゾン経由で仕入れた。

 で、試行錯誤の結果、ヨーロッパ文明が世界制覇を果たした要因と印刷物とのかかわりを調べることことにした。「印刷物つまり書物が一般市民に波及して、知識の相乗効果を生み、その結果、宗教改革や技術革新などを押し進めた」という視点だ。ここから見るとヨーロッパがなぜ中世から近代に向けて急速に変化していったかが見えてきそうな気がするが…。

印刷文化論の課題2、合格でした。2012/09/07 22:51

日曜日に提出した、印刷文化論の課題2の受理通知がなかなかこないで、どうしたのかと思っていたら、木曜日に受理のメールがきた。このタイムラグは何だ?先生が遅い夏休みをとっていたとか、勝手な想像をしていたが、速攻、翌日にはWebレポート添削受理通知が届いた。
結果を見るときはいつもそうだが、子供のようにドキドキしてWEBキャンパスをのぞく。果たして結果は…A評価でした。試行錯誤してまとめたレポートなだけに、すごく嬉しい!!

以下、講評。(T先生)
 近代文明の成立と発展に三版方式がどのように大きく関与してきたのかが、簡潔かつ的確に述べられています。特に文明史的役割と芸術的役割の各々について、どの点が特徴的な役割なのか、事例を挙げながら具体的に叙述されており、また最後のほうでは「凸版印刷の文明史的役割は~であったといえる」という具合に全体をまとめている点など、明快で分かりやすく論じられていて、学習の成果が感じられました。
 (中略)
 一点、注意してもらいたいのは引用文の出典表記です。「~それを評価(後略)P77」などの箇所は、例えば「『~私たちはそれを印刷図版の形で認識し、それを評価』(注1/P.77)する、とあるように~」のように、1)引用文の主語を略さないこと、2)「評価(後略)」ではなく、最後の「する」をカギ括弧から追い出して書くこと、3)出典を文末にまとめて記載するなら、注にして番号を付け、ページ数は出典表記の方に書くか、文中に書く場合は先の例のようにしておくといいでしょう。
 上記の点に注意し、さらに学習を重ねて、次のステップに向かっていってください。

試行錯誤することがやっぱり重要。記述内容が腑に落ちるまでちょっと時間はかかるけど…

印刷文化論の課題2、やっと提出です。2012/09/02 10:55

課題2出力
ちょっとまとめに苦しんでいた、印刷文化論の課題2をやっと提出した。特に「芸術的役割」をどう扱うか悩んだが、三版方式にこだわらずまとめて扱うことでレポート的に整理をつけた。版方式から生まれる芸術作品は教科書にも載っているとおり様々あるが、「芸術的役割」という大きな視点で見ると一側面でしかない。そこで、各版についてそれを論じるのではなく、もっと大きな視点で印刷を見たときの「芸術的役割」を考えた。

で、「ゴッホも、セザンヌも、モナ・リザも(中略)印刷図版の形で認識し、それを評価…」という教科書の記述を引用して、印刷の芸術的役割を、「芸術を情報として流布し芸術を芸術たらしめた」こととした。また、平版印刷の文明史的役割は、「近代文明を新しいステージに誘うこと」として、最後に「(前略)印刷や青写真がなかったら、また、地図や幾何学がなかったら、現代の科学と技術の世界もほとんど存在しなかったであろう」との、マクルーハンのメディア論の記述で締めた。

8月中に提出する予定だったので、ちょっと強引にまとめてしまったが、果たして評価はいかに?

写真は、プリントアウトして校正をしたレポート。WEB提出でも、必ずプリントアウトして妻に校正をしてもらう。