プラモデルの考察、設問12015/04/12 15:51

 工業技術概論の課題2のレポートを進行中。

 設問1では、購入したプラモデルのプラスチック樹脂を推理というか、特定する課題。一般的にプラモデルはスチロール(ポリスチレン樹脂)かABS樹脂が使われている。ロボットの可動部など強度が必要な部分にABS樹脂が使われるが、特別な場合を除いてほとんどはスチロール製だ。プラモデルは接着剤で組み立てるが、ここでの接着とは、プラスチックを溶かしてくっつけること。つまり、溶剤に溶ける樹脂じゃないとプラモデルにはならない。ガンプラなどはめ込みだけで作れてしまうものもあるけど、それは一般的なプラモデルの範疇には入らない。プラスチックモデル専用の接着剤は、ポリスチレン樹脂とアセトンなどの溶剤を混ぜたものだ。ABSの場合は別の専用接着剤が用意されているから、そこからも一般的なプラモデルは、スチロールが材料として使われているのがわかる。

KGG3
    ▲プラスチック素材と射出成形の参考書
  
 材料はほぼ特定できるが、問題はレポートをどのようにまとめるか。いきなりプラモデル専用の接着剤でくっつけるからスチロールじゃ、レポートにならない。そこで、教科書で学習したことから消去法で、材料を特定する内容にした。

1)射出成形の材料のプラスチックは、「熱可塑性樹脂」と「熱硬化樹脂樹脂」に別けられるが、熱硬化樹脂樹脂は耐熱性が優れているが、成形性能は熱可塑性樹脂よりも劣り、複雑な形状ができないから除外。
2)熱可塑性樹脂は、価格が安く日用品などに大量に使われる「汎用プラスチック」と、強度が強く構造部品などにに利用される「エンジニアプラスチック」、さらに耐熱性の優れた「スーパーエンジニアプラスチック」があるるが、コスト面から考えてエンプラとスーパーエンプラは除外。ただ、ABSとPET、アクリルは汎用プラスチックに分類されるので可能性はある。
3)アクリルは成形性が他の熱可塑性樹脂より劣るので除外。
4)見た目と触った感じと、溶剤に溶けないことで、PETとPP、PEは除外。
5)これで、塩ビかABSかスチロールに絞られた。それで最後に、プラスチック専用接着剤が必要だからとして、「スチロール」に特定した。

 それにしても、プラスチック素材っていろいろある。塩ビでも軟質から硬質までさまざまな柔らかさがあるし、透明なモノまでできる。スチロール(ポリスチレン樹脂)だって、透明も不透明もあるし、発泡させれば、発泡スチロールだ。ABSはそもそもスチロールにべつな素材を混ぜて強化したものだし。プラモデルキットだから材料を特定できたけど、パーツだけ見せられたら特定するのは不可能に近い。プラスチック樹脂って、スゴイ!と改めて感じた次第。