はじまり、美の饗宴展2016/01/25 20:00

 六本木の新美術館に大原美術館コレクションを見に行った。タイトルは「はじまり、美の饗宴展/すばらしき大原美術館コレクション」として、大原美術館の主だった作品が展示されている。

1

2

 先日倉敷の大原美術館で見ることができなかったリベンジである。もちろん第一の目的はエル・グレコの受胎告知。プラド美術館で見た受胎告知よりテーマが絞り込まれていて、なかなか良いと感じた。マニエリスムとも称される独特のディフォルメは見るものを圧倒する。

3
    ▲エル・グレコ「受胎告知」
4
    ▲佐伯祐三「広告“ヴェルダン”」

 その他、ロートレック、モディリアーニ、マチス、ピカソなど傑作揃い。棟方志功の二菩薩釈迦十大弟子版画柵も良かったし、藤田嗣治の舞踏会の前も、佐伯祐三の広告も…倉敷はツアーで行ったのであまり時間がなかったので、六本木でゆっくり見ることができたてよかったということでしょう。

大原美術館で涙?2016/01/07 20:08

 バスツアーで倉敷に来た。倉敷といったら大原美術館だ。市内散策などどうでも良いので、移動するバスの中で昼食を済ませ、2時間の自由時間すべてを大原美術館に充てた。なんといっても目玉はエル・グレコの受胎告知と思って受付で尋ねると、なんということでしょう、グレコの受胎告知もモネの睡蓮もゴーギャンのかぐわしき大地も、六本木の新美術館に出張中というではないか。聞いてないよ〜(涙)

1
    ▲倉敷の町並み。ほとんど見ていない。
2
    ▲イオニア式柱を有する古典様式の本館
3

4
    ▲もちろん学生価格で…

 それでも、それなりの作品がそろっていました。西洋絵画より、棟方志功が思いの外良かった!陶芸は、浜田庄二とバーナード・リーチと河井寛次郎が揃っていて、比較して鑑賞することができました(^ ^)

黄金伝説展2015/11/04 20:31

 勤めが上野だったので、退職したいまも上野の歯医者に通っている。ちょっと不便だけど、慣れていて安心な面もあるし、インプラントを入れてもらったりしているので簡単に変えることができない。東京に用事のあるときに予約をとるようにしている。でその歯医者のついでに、上野の国立西洋美術館に「黄金伝説/古代地中海世界の秘宝」展を見に行った。

西洋美術館入り口

黄金伝説パンフ
   ▲黄金伝説・音声ガイド用リーフ 絵はクリムト

 黒海沿岸のヴァルナで発見された6000年以上も前に作られた最古の金製品や、それから3000年後のエトルリア文明の精緻な金細工などと、モローの「イアソン」など神話や金を題材にした絵画とともに展示されていた。少し黄金伝説で括るのには無理ある感じですがクリムトの作品も。金装飾品はなかなか見応えがありました。キャンパスメンバーズなので入館料1000円。いつものように浮いたお金で音声ガイドを借りました(^ ^)

シニャック
   ▲シニャック/サントロペの港
モネ
   ▲モネ/睡蓮
ミロ
   ▲ミロ/20世紀

 時間が余ったので、常設展も久しぶりに閲覧。お気に入りのシニャックとモネの睡蓮にも再会しました。

オットー・クンツリ展2015/10/19 22:40

 オットー・クンツリ展を見に行った。妻がどこか美術館いきたいというので調べたが月曜日は休館が多い。そこで開館している東京都庭園美術館へ行くことにした。前情報でジュエリー作家ということだけは理解いていたが、恥ずかしながらオットー・クンツリとは何者かよくわからず、ポスターに出ている老女がクンツリと思っていたぐらいの無知(汗)。しかし、その作品をみて驚いた。ジュエリーといってもまさに現代アートだった。

入り口

旧朝霞邸

 パンフレットには「アートとしてのジュエリーを創造するコンテンポラリー・ジュエリーの分野を代表するオットー・クンツリ(1948年スイス・チューリッヒ生)。彼はジュエリーが持つ身体との関係性、さらに他者や社会と結びつけるコミュニケーションの触媒としての性格を巧みに利用して、ジュエリーを普遍的な人間存在や社会のメタファーへと変換させてきました。一貫してコンセプチュアルなアプローチを続けながらも、そのユーモア溢れる表現はコンテンポラリー・ジュエリーの世界にとどまらず、多くの人々に受け入れられています。 (中略)
東京展は、1967年の初期作から本展のための最新作まで長いキャリアを網羅するジュエリーのほか、写真、ドローイング、インスタレーション約200作品によって構成されます。」とある。

作品1
   ▲これは来場者が球状の何かを並べて完成する作品

作品2

作品4

作品3

作品展示ブース

作品5

作品6

 パンフレットのコピーにあるとおり、ジュエリーをコミュニケーションの媒介としたコンセプチュアルな作品が並んでいた。難解な作品もあるが意外とお茶目で楽しい作品も数多くあり、いっぺんでその作品を好きになってしまった。東京展用に作られた新作は、旧朝香宮邸の各部屋に展示されていて、旧朝香宮邸のアール・デコ様式のモダンなデザインと相まって、おシャレで見応えのある展覧会でした。

室内1

室内2

  朝香宮邸は、朝香宮ご夫妻が、自邸の建設にあたり、フランス人芸術家アンリ・ラパンに主要設計を依頼したアール・デコの粋を集めた建造物だ。その後、吉田外相・首相公邸として使用され、赤坂迎賓館開設まで白金迎賓館使用される。1983年東京都庭園美術館として一般公開された。
 とにかく細部まで凝っていて見ごたえあり!です。

春画展に行きました。2015/10/09 22:15

 文京区目白台の永青文庫に日本初の「春画展」を見に来た。大英博物館所蔵品を始め内外の名品がズラリ!チケット購入に列ができるほどの大盛況!もちろん18歳未満の入場はお断り、いわゆる18禁です。

春画1

春画2

以下朝日新聞の記事抜粋ですが、「 繊細な筆遣いが際立つ月岡雪鼎(せってい)の「四季画巻」や、歌麿の清新な感覚が光る春画の名作の一つ「歌まくら」……。永青文庫で開催中の“18禁”の「春画展」(12月23日まで)では、1点ものの肉筆画や版画の名品が並び、時間をかけて鑑賞する来場者が目立つ。開幕から1カ月が過ぎたが、1日平均2千人が来場し、週末には最大1時間近い入場待ちも。アンケートを見る限り、30代女性の来場者が多い。主催者は約3カ月の会期全体で8万人を見込んでいたが、最初の1カ月で6万人を超えた。」というようにすごい人気!

春画3

春画4
 
 浮世絵の大家たちの作品や徳川将軍や大名お抱えの狩野派の作品など、肉筆の名画から版画の傑作まで、大名にも庶民にも広く愛された春画が一堂にそろっている。歌磨呂、北斎はさすがに圧巻!!肉筆画と版画・錦絵の比較も興味深いものです。当然ですが、館内撮影禁止なので作品をお見せすることはできませんが、一見の価値あり!です。ついつい4000円の出品図版集を買っちゃいました(^ ^)