報告書完成! ― 2016/07/04 20:29
取材先に持って行く報告書が完成した。円形にカットするのに一番気を使ったが、何とか仕上げるコトができた。カバーの左に19ページの報告書を左開きで貼り付け、右には2ミリにスチレンボードを真にしたDVDホルダーを貼り付けDVDを入れた。

▲16ページの報告書をカッターで円形にカット。

▲左が冊子の見開き、右はDVD(ホルダー)

▲上から見るとこんな感じです。
で早速、染織工芸家のJさんの工房へうかがう。報告書(スライドムービーDVD付き)と展示パネルを持参して、展示会の企画から実施に至るまでの顛末を説明したが、スライドムービーはウェブ上にアップして、事前に見てもらっていたので、報告をスムースに行うことができた。
自分の思い込みだけでまとめたようなパネルだったから、誤解や齟齬がないか少し不安もあったが、それは杞憂だった。パネルはアトリエにでも飾ってくださいと差し上げたが、「こんな風になるなんてびっくり!私もこれに負けないように頑張って作品を作らなくちゃね」と、温かい言葉とともに、たいそう喜んでいただいた。Jさんの笑顔を見て、少しは僕の思いが伝わったのかなと、晴れやかな気持ちになった。
学校の課題だからこそ、自分が納得のいく突っ込んだ取材ができたと思うし、それが、さまざまな良い結果につながっていったと感じている。出会い、巡り合った、すべてのヒトとコトに感謝である。


これを送れば、今期初になる3単位ゲット!!である。スクーリング前の取材とパネル制作、スクーリングでの展示会の企画から実施まで、そして報告書を作って取材先への報告、さらに報告の報告書と報告書の複製を添えて提出、4年生の必修科目とはいえ、かなりの時間と労力を費やした。これで3単位とは少々納得はいかないが、まあ、十分に楽しめた科目ではあった。これで大台100単位(仮)、9月のとりあえずの卒業要件の108単位まであと8。7月中には卒業申請書を提出しなければならないが、頑張ります!!
工業技術概論、最終課題。 ― 2016/07/05 21:38
課題4は、「工業的に生産された、二つ以上の異なる材質の部品で出来た生活用品を2点取り上げ、その素材と加工技術を特定し、それぞれの素材、加工技術の特徴を各部品の形状を指摘して論じること」というもの。短のものと思って家の中を物色しても、ピンとくるものがなく、なかなか生活用品2点を決めることができなかった…が、ホームセンターで買い物をしているときに閃いた。ホームセンターは生活用品の宝庫、安くてネタになりそうなものがあるはず、その中で二つ以上の異なる材質の部品を使ったものを見つけ、できればそれを買って考察すればいいんだと。

というわけで、プラスチック製の蓋とステンレス製のボディで構成される「小型ステンレス魔法瓶」と、グリップ部分がエストラマーと硬質プラスチックのダブルインジェクション成型でスライダー部分がステンレスのプレス加工の「大型カッターナイフ」の2点を購入、詳察することにした。ステンレス魔法瓶は、二重の金属壁容器で、その真空構造が断熱の鍵だが、どのように真空にするのか、その真空状態をどのように保っているのかなど、調べ始めたら技術的にかなり奥が深い。カッターナイフも、日本人の発明ということは知っていたが、刃の製造方法などは、なるほどと驚かされる。日本にはオルファとNTカッターがあるが、昔は販売元がオルファで製造元がNTだったとか、課題とはあまり関連がないが、そのサイドストーリィーもなかなかおもしろい。ステンレス魔法瓶とくらべ、カッターナイフは製造技術的には比較的単純で理解しやすい。


この二つをどのようにレポートにまとめるかがポイントだが、やはりこの工業技術概論のコンセプトとともいえる「型」に注目してレポートを構築したほうがいいだろう。課題3はちょっとあらぬ方向にいってしまいB評価だっただけに、同じ轍は踏まないようにしなければと思いつつ、レポートを書いています。頑張れ!これをまとめれば試験なしで4単位ゲットだ。
工業技術概論、課題4その1 ― 2016/07/13 15:05
工業技術概論の最終課題を提出した。以前にも書いたが、工業生産された、二つ以上の異なる材質の部品で出来た生活用品2点の、素材と加工技術を特定し、その特徴を指摘して論じる」というお題だったが、試行錯誤しながらやっと提出することができた。
小型のステンレス魔法瓶とカッターナイフをチョイスしたが、いずれも調べれば調べるほど、その工業的技術と工夫とアイデアに驚かされる。日常使用の中では見過ごされがちだが、プレス成型などの金属加工技術と溶接技術、真空封止技術、プラスチックのインジェクション成型、エストラマーの圧縮成型など、さまざまな工業技術が駆使されている。いずれにせよ、主に金型を基本にした正確な成型加工技術があってこそだ。

▲商品概要

▲蓋について

▲パッキンについて

▲胴について

▲真空封止技術について

▲結論的まとめ
小型のステンレス魔法瓶の技術的肝は、ステンレスの真空二重容器だが、それがいかにして作られているかを理解することができた。日常使用の中では見過ごされがちだが、プレス成型などの金属加工技術と溶接技術、真空封止技術、プラスチックのインジェクション成型、エストラマーの圧縮成型など、さまざまな工業技術が駆使されている。いずれにせよ、主に金型を基本にした正確な成型加工技術があってこそ、ステンレス魔法瓶の保温・保冷という機能が実現できるのだ。
工業技術概論、課題4その2 ― 2016/07/13 15:27
オルファ社製のカッターナイフを詳察して、見えてきたのはカッターの主刃の切れ味もさることながら、当該品から見えてくるのは、使い勝手の良さと徹底した安全性の追求だった。
刃はもちろん、射出成型と金属プレス成型を組み合わせたボディ、プラスチックと板バネを組み合わせたスライド機構、これらの正確な成型技術と適材適所の部材構成、細部に亘った工夫、それらの組み合わせが、このカッターナイフの使い勝手の良さと安全性を実現しているといえる。

▲製品概要

▲刃について

▲ボディについて

▲スライド機構について

▲オートロック機構について

▲結論的なまとめ
ともかく、一年越しの工業技術概論は終わった。科目試験がないから、よほどのことがない限り4単位獲得である。課題1は再提出のA、課題2はA、課題3はB、最後はAをとって有終の美を飾りたいと思っているが…。
これで104単位!当面の目標まであと4単位だ。
建築史の最終課題提出! ― 2016/07/21 08:03
建築史の課題4を提出した。課題は、教科書の「新古典主義と19世紀の建築」を読み、独自に「問い」を設定して、問いに回答するようにレポートを作成しなさい。というもの。この章は新古典主義、ピクチャレスク、ポリクロミー、ゴシック・リヴァイヴァル、ロマンティシズム、建築様式の相対化などがあるが、第2課題で「ゴシック建築の革新とはなにか?」というレポートを書いたこともあって、ゴシック・リヴァイヴァルを取り上げることにした。タイトルは「ゴシック建築はなぜ復活したのか(ゴシック建築再評価のさまざまな要因)」。ゴシックは奥が深くて面白いです。
以下、レポート抜粋。
中世ゴシック建築は、18世紀末から19世紀前半のロマン主義の潮流の中で再び評価され、「ゴシック・リヴァイヴァル」として復興を果たす。なぜ400年もの時を超えて19世紀に復活したのかを考察する。
産業革命は、技術の進歩をもたらすと同時に、人間疎外を生む社会を作り出した。これに対する反動が「ロマン主義」であり、多様性や自然を尊重した。建築においては、古典主義は、個性を抑圧するものであるとして否定された。それに対して、ゴシック建築は、古典主義では表現できない非対称性や不規則性を受容し、自由な形態を可能にして、時代精神に受け入れられた。その一つの現れが「ピクチュアレスク」で、その美意識にかなう建物がゴシック建築だった。作例として、ストロベリー・ヒルがある。
ゴシック建築の流行には宗教的な理由もあった。異教の神殿建築を起源とする古典様式に対し、ゴシック建築は純粋にキリスト教の建築様式だと考えられたのである。キリスト教信仰の厚かった中世こそが現代が従うべき規範であり、ゴシック様式がキリスト教信仰を具現化する建築であるとした。
ナショナリズムの動きとも連動した。ゴシック建築こそが自分たちのアイデンティティを表現する建築であるととらえ、イギリスでは19世紀の国民的・国家的建築様式となった。ロンドンの国会議事堂がその代表例であるが、同時に、フランスではゴシック建築を自国で生まれたと主張し、ドイツもまたゴシック建築をゲルマン民族の造形とした。同時に、ゴシック建築が科学的・考古学的に研究され始めた。
以上、19世紀におけるゴシック建築復活の要因を考察してきたが、ゴシック様式は、単なる古典主義建築の否定ではなく、さまざまな要因が絡み合って復活したといえるが、いっぽうで、機械と工業が動かす新しい時代が作り出したとものといえるのである。

足掛け2年の長丁場だったが、やっと最終課題を提出した。未消化で提出した課題3の轍を踏まないように、ぎりぎり最後まで、さまざまな資料に目を通した。もっとも、この後の科目試験に合格しなければ4単位はもらえないが、チャンスは9月、10月、11月、1月と4回あるのでなんとかなるでしょう。何よりも西洋美術史と合わせてこの建築史(内容は西洋建築史)を勉強したおかげで、海外旅行がいっそう楽しくなりそうだ。
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