グラデⅠ、スク前半最終日2014/11/16 22:18

 グラフィックデザインⅠスクーリング3日目。いつもより1本早い6時35分の新幹線に乗った。「露光時間と画像の関係」をきっちり表現するには、露光時間のバリエーション画像が必須になるから、初日と同じ場所で改めて追加撮影をするためだ。イメージどおりの画像を撮るためにデジイチ出動。吉祥寺到着7時45分、カメラをバックから出して撮影ポイントに向かう。交差点付近の人の流れは、マニュアルフォーカスでピントを固定して、シャッタースピード優先モードに設定。その上で、シャッタースピードを1/10から1/2秒までを数コマずつ刻んで撮った。車の流れるカットはマニュアル撮影。絞りを22に固定して、シャッタースピードを1/100秒から1/2秒まで、これも10段階程度に刻んで撮影した。人のブレも、車と流れと画面の明るさもほぼイメージ通りにカメラに収めることができた。

  さて、今日の作業は「時間を抽出する」。今朝撮った写真を使いたかったが、「2日目に整理した写真の中から」という条件付きだったので、残念ながら本日分はお蔵入り…ちょっとガッカリだけど陽の目を見ることもあるだろう。それはさておき、具体的な作業手順は、テーマを考え2日目に整理した写真の中から好きなものを選びA3で出力(出力する写真と枚数は自由)する。それを、切り取る、書き込む、なぞる等の操作により、写真が持っている「時間」を抽出する。
 ベースの写真を加工しなければ、A3の白いケント紙やトレーシングペーパーを、枚数の制限なしに自由に使用できる。重ねる、折る、切るなどの加工をしてもOKだ。写真が持っている「時間」を抽出するということは、自分の感じた時間を写真ベースの造形として可視化するということだが、これがまた、今ひとつ理解できない。具体的に何をやっていいのかわからないので、とにかく思いついたことをやってみる。改めて「自分でテーマを考え、そして創る」ことの難しさを感じた。少なくとも今日の段階では「何か作品を作る」ではなく、「時間をどう捉えたかの思考過程をなんでもいいから具現化する」ことがポイントのようだ。

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    ▲A3の写真からどのような時間が抽出できるか…
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    ▲トレペを重ねて露光時間を表現したが作為的過ぎでボツ

 僕は、「露光時間によって違った現れ方をする画像」を時間の可視化として捉えて、そこからなにかしたの表現できるか考えた。トレペを画像に重ねると、露出時間が増えると白に近づく時間の表現になるが、それは無理やり作っているためで、写真映像から時間を抽出することとはちょっと違う。次に考えたのは、白いケント紙を太陽光考えて、ケント紙に スリット窓を開けて露光時間を表現。露出時間を逆行すると(スリットが増えてくると)実態が見えてくるというロジックで、スリットの量や面積で画像の現れ方が変化するものを考えてみた。しかし、先生曰く、「写真の観察から導きだされた結果とはいえない。時間はどう表わされているのか。その点をもう少しロジカルに説明できる表現があるはずだ」と。まあ、「もっと考えて、悩みなさい」というニュアンスでアドバイスをもらった。「いい悪いは別としてし試行錯誤の結果が表現として現れてくる」ということだろう。

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    ▲スリット窓から、写真を除かせて…
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    ▲時間を遡ると実態が表れるみたいな…難しい

 15時過ぎから「時間を抽出する」作業の結果発表。錆の浸蝕具合を表現したり、階段のステップから時間を見いだしたり、掲示紙の画秒の痕跡から時間を読み取ったり、なかなかユニークかつ興味深い作業結果の発表が続いた。作品としての結論ではなく、どう考えて現在どのような形になったかというプロセスが重要なのだが、僕はといえば、いつものごとく商業デザイン的思考が邪魔をして、奔放なみんなの作業内容と違って 、形良くまとめようとする意識が強く現れている感じだ。もっとハチャメチャでもいいからユニークな発想をすれば良いと自分でも思うが、なかなか出来ない。でも、この3日間で、なにか掴みかけているような気もする。「未知なるモノの発見」「自分でテーマを考え創る」、これを理解することが本スクーリングの最大の目的だと思う。それを踏まえて、来週はなにが出来るだろうか…