建築史、課題4の結果 ― 2016/07/31 13:53
建築史の最終課題の結果が出ました。評価は「A」、粘ってまとめたかいがありました。問題は科目試験、これに受からなければ、評価がAでも意味をなさない。科目試験まであと1ヶ月…
以下講評。A立先生。
「ゴシック・リヴァイヴァルは、映画「ハリーポッター」の舞台となった駅舎をはじめ、日本でも意外に馴染み深い現象です。ヨーロッパに行かなくとも、明治時代の洋風建築や、アジアの植民地建築などにゴシック・リヴァイヴァルの作例があるので、チャンスがあれば訪れてみてください。
ゴシック建築は、産業革命や古典主義系建築に対するアンチテーゼとして求められました。この一面がよくまとまっています。さらに、ヴィオレ=ル=デュクがゴシック建築の構造に合理性を見出したことも、きっちり抑えられています。
ゴシック・リヴァイヴァルの理念面でのリーダーはご指摘どおりピュージンです。この本はgoogle booksでpdf化されものを読むことができます。英文は難しいですが、挿絵だけでも眺めてみると面白いです。この人物の考えにジョン・ラスキンが影響され、さらにウィリアム・モリスへとつながっていく潮流も確認しておきましょう。
自分独自の意見はみつかりましたか?「事実」に基づいて「意見」を示すのがレポートです。今回は上手くまとまっていますが、既存の意見に同意するという段階です。既存文献と同じ意見でも、違う実例に当てはめてそれが有効であると指摘できるとよいですね。可能であれば自分独自の意見を論拠を挙げながら主張してみましょう。
試験では、建築の様式や部分名称などを明確に覚えておく必要があります。しっかりと復習して、科目試験に臨んでください。復習の際は、単に文字だけではなく、建築の画像を追いながら読むと頭に入ります。図版がたくさんある大型の文献、あるいはインターネットの画像や、指導書に書いた画像サイトを活用し、形態と言葉を結びつけて勉強するのが良いでしょう。」
以上、厳しい指摘ありつつも、一定の評価をいただけた講評でした。試験は、工芸論とともに9月4日の予定。これをクリアすれば、文化科目は48単位、最低ラインの50単位まであと2単位です。
最近のコメント