ブックバインディング・スク後半1日目2013/10/04 22:45

先週の疲れが抜けないまま、後半戦が始まった。 

本日の作業は、先週途中だった、丸背の本文の糸綴じを完了して、見返しを付けてから背を金槌でたたいて丸く形を作る。これがなかなかうまく丸くならない。折り丁が二つ折りだったり四つ折りだったりと均等になっていないのできれいなアーチを作ることができない。ラウンドしてくれないそれからそれをプレス機に挟んで、さらに金槌で表紙を付ける形態に加工する耳出しを行う。行程を文章で説明するのはちょっと難しいです。 
これら作業の途中で丸背のデザインチェック。現実可能な意匠かチェックをもらいアドバイスを受ける。 
BB丸背デザイン
    ▲PCで作った丸背のデザイン(デザインの輪郭/深澤直人)

午後は、平背の本文と表紙を背で合体。その後に見返しと表紙を接着してプレス。これを翌日まで重しをして完璧に接着させる。これで表紙デザインをのぞけは、本の形が完成する。 
そして、丸背用にボール紙をカットして、本日の作業は終了。 

重石
   ▲表紙と本文を合体したら重石をかけて一晩置く。

先週のスク前半は、移動時間がもったいないので、さいたまの別荘から通ったが、あれこれ道具が必要になったり、材料がなかったりして、不便だったので、後半は那須塩原の自宅から通うようにした。睡眠時間が2時間少なくなるのは覚悟の上でございます。


ブックバインディング・スク後半2日目2013/10/05 22:11

今日は、丸背のハードカバーを作る作業。僕らはカルカスという手法を学ぶ。カルカスという下地用の紙に、裏表の表紙芯材を張り込んで、丸背を整形しようというテクニック。表紙と裏表紙は 2mmのボール紙の心材を貼るが、丸背の部分はカルカスそのものが支持体になるから、背表紙の芯材は必要ない。本文にカルカスを仮にかぶせ、表紙、折り部分、背表紙、裏表紙の順に貼ってゆく。表紙にエンボスなどの加工がある場合はその都度仕上げる。そして布を内側に織り込んで接着すれば丸背ハードカバーは一応完成する。ここでだいチョンボ。せっかく彫り上げた表紙の心材の天地を間違えてカルカスに接着してしまった。やば〜今までの苦労が台無しだ〜(汗)SO!S先生に助けを求めた。ボール紙の一番上の黄色い紙の部分を剥がせばなんかなると先生がうまく処理してくれた。ありがとうございました!

彫り込み
    ▲耳だしをした本文と彫り込みをした表紙の2mmボール紙芯材

まあ、面倒くさいことをしながら丸背のハードカバーを制作するわけです。で、前日作った耳だし&丸背に加工した本体にカパッとはめて接着すれば本になるというワケ。本文背表紙のクースにのりをつけて背中を合体。次に。見返し張り。のり付けする外側の見返しは、ボンドをつけると1mm程度伸びるのでこれをカットして調整。裏表の見返しを貼ったらプレスをして自然乾燥する。これで、とりあえずの大仕事は完了。ここまでくるとあともう一息。みんな少し余裕が出て、クラスが和やかな雰囲気になった。
順番がわからなくなるぐらいの、次から次への作業指示が飛ぶ。メモを取るより、周りの受講生と確認し合いながら作業を進めるのが、間違いが防げる。
この日は、角背ハードカバーの装幀を完成させて終了した。


ブックバインディン・スク後半最終日2013/10/06 22:14


いよいよ最終日。13時30分に、丸背と角背の二冊を提出する。その後、丸背を収納する箱(夫婦箱というらしい)を制作して、15時に終了。その後、講評というスケジュール。
前日までほとんど完成させているので、残るは丸背の仕上げ。1mmの金ラインを慎重に張り込み、丸窓の加工。表紙に貼り付けた見返しをくり抜き、本文側の見返しにタイトルと著者名をプリントしたフィルムを貼る。そして窓の厚み部分をアクリルガッシュの黒で表にはみ出さないように塗りつぶす。
最後の仕上げは、背表紙のタイトル書き込み。ホットペンでは細く小さな文字は書けないので、アクリルガッシュの白で手書きすることにした。久しぶりのレタリングに集中する。これで完成、つ、疲れました。

つい、昔の癖で、作業を中腰で行うので、股関節付近がガタガタ。かつ、老眼が進んで、採寸をはじめにほとんどの作業にハスキルーペを使ったので、目もショボショボ。作品を提出したら、急に集中力がなくなって、箱を作るのに、採寸は間違えるは、布は短く切ってしまうは、失敗の連続。結局、採点にはあまり影響がないものの、中箱のフチと底を作っただけにとどまった。そもそも、1時間半で作るのが無理な話。装丁にこだわらなければ時間は取れるが、それは無理というもの。僕らのクラスは、他のクラスより装丁に凝っていたものが多く、箱完成率は3クラスのうち最低、というよりほとんど完成した人はいなかった。

15時30分、いよいよ講評が始まる。はじめに机に並べられた作品を鑑賞。すすごいすごい、シンプルなデザインから派手なものまで、イラストを使ったもの、エンボス加工をしたものなどなど、十人十色でそれぞれの個性が表現されている。その後、受講生一人ずつ作品発表、それに担当講師がコメントをしてゆく。失敗談や苦労話で爆笑が渦巻く和やかな講評だった。

ブックバインディング講評風景
    ▲公表前に全員で閲覧
ブックバインディング作品
    ▲僕の作品。手前が丸 背、黒い部分は窓になっている

疲れたが、実に楽しい6日間。僕らのクラスを担当した波田野先生のクールな対応が印象的でした。スクーリングとは関係のない綴じ方(絵本の通信課題に使える!)も教わったし、ありがとうございました。

絵本のプリント完了2013/10/09 22:18

ブックバインディングのスク前におおよそ完成していた絵本のプリントができ上がった。いろいろ考えたあげくPCで作って出力することにしたのは以前にも書いたが、問題はどのような紙にプリントするかだった。

プリンターはA3ノビサイズまでしかできないので見開きのページサイズをA3の中に入るように縮小。つぎは紙の選定。それなりに厚いニュアンスのある紙に出力したいし、出来れば両面刷りをして本物っぽく仕上げたい。竹尾洋紙店のWEBサイトで、ファンシー紙を検索出来るので、インクジェットプリンターで印刷でき、白くて、それなりにラフな質感があって、厚い紙という希望を入れて検索して、最終的に決めたのが「タント」という紙。A3ノビでサイズ指定してカットした紙を送ってもらう。タントの180kgの一番厚い紙が本文、130kgが見返し、100kgが表紙と、 厚みを分けて発注した。

絵本印刷1
    ▲両面印刷で出力して大まかにカットた絵本の本文。
絵本印刷2
    ▲表紙のサイズに合わせて2mm厚のボールをカット。

16ページ(見開き4枚)ぐらいなら、まとめて中綴じをするのが一般的だが、中央の綴じの部分が膨らんで隙間が開くのがいやだったので、1〜4P、5〜8P、9〜12 P、13〜18Pの両面印刷4枚を出力して。チェーンステッチで糸綴じすることにした。ブックバインディングの羽田野先生から、絵本の綴じのアドバイスももらったので、その綴じ方で仕上げて、アドバイスどおりボンドで背固めをすることにした。前週のスクーリングで学んだテクニックがそのまま生かせ る。その後は、ハードカバーの表紙を作って見返しを貼るだけ。この3連休には完成しそうです。

ブックバインディング2単位ゲット!2013/10/10 17:55

WEBキャンパスをのぞいたら、ブックバインディングに花が咲いていた。苦労の かいあって90点!優で合格でした。これで2単位ゲットです。

丸背1
   ▲丸背のハードカバー。英文はエンボス加工(合成写真)
丸背2
   ▲表紙に丸い穴をあけてタイトルはフィルムを見返しに貼った。
    とりあえずそれなりの丸背に。花布は赤を使った。
角背1
   ▲角背のハードカバー。模様は芯材のボール紙を一段低くして、
    ファブリックをくるんだパーツをはめ込んだ。厚みは3種ある。

2週間に渡るスクーリングで、かなり重度の座骨神経痛になってしまった。半分は中腰での仕事だったし、イスもザ面の小さな丸イスだったから、そうとうカラダに応えました。カイロプラクティックに治療にいったけど、完治に至るまでは時間がかかりそう。寄る年波にはかてませ〜ん(涙)

今年の獲得単位数はこれで8単位。絵本がもうすぐ完成するからそれでプラス2単位。14日には映像文化論の試験。とおれば4単位。それで合計14単位。三年生への進級の可能性が見えてきた。