初めてのS評価!2015/09/11 17:21

 7月10日に提出した工芸論が返ってきた。8月下旬になっても音沙汰がないので気にはしていたが、私事忙しくすっかり忘れていた。夏休み時期で先生も休んでいるのだろうかと思いつつ、まあ、急ぐ旅ではないので問い合わせはしなかったが、ちょっと時間がかかりすぎではないでしょうか…

さて、添削結果は「S」!評価基準が変わって今年からSが設定されたが、もちろん初めて。
以下講評。
伊万里焼「色絵花鳥文大深鉢」について、各項目にわたって丁寧な学習に裏付けられた簡潔な説明でまとめています。
 対象作品を一点に絞り込むことによって、さまざまな角度からのアプローチで理解を深められたのだと思います。
 海外との影響関係については、大陸・半島伝来の技術的側面のみでなく、世界史的視点から、欧州での展開についても言及することができています。

というシンプルな講評でした。添削者は長NY先生。さて、課題2もガンバラなくっちゃです。

工芸Ⅰ、2単位ゲット!2015/09/16 20:57

 工芸Ⅰの通信課題が戻ってきた。思いのほかよい評価で、久しぶりの90点。取材に出かけたり、デザイン分析のために製品を買ったりと、ゆるく楽しいスクーリングに反して、手間と時間のかかる課題だったが、やったことが確実に跳ね返ってきたという感がある。

 以下講評。
「(前略)たいへん質の高いレポートです。この産地への興味の持ち方、結論とも実感があり、よい学習が出来たと思います。
 一般的な話ですが、日本人の多くは、まだ、商品単価の安い物を、疑いも無く好む傾向があるようです。ドイツの学生などを見ていて感心するのは、仮に、変に安いTシャツなどが店にならんでいたりするとラベルやタグをしっかり見て、ほとんど買わない場合が多いことです。
 背景にあることやものを見ようとするわけです。安い労働や環境と云った物に対する認識が高いと云えます。生活者の底上げはどうしたら出来るのでしょうか?デザインの黄砂とも同じに考えます。ハンドル無しで、ソバチョコをアピールする方がよいでしょう。単価はもっと下がります。ご苦労様でした。」指導担当はKR先生。

工芸1-カップ

工芸1-ソーサー2
   ▲添付した製品図面

 とにもかくにも、これで2単位ゲット!テニスの1単位に続いて、今季トータル3単位。まずはめでたし。「ハンドル無しで、ソバチョコをアピールする方がよいでしょう」というのは、デザイン分析のために購入したコーヒーカップは蕎麦猪口の元型に取っ手をつけてアレンジしたものだったため。

建築史課題2提出2015/09/21 17:19

 課題2は、中世の建築史から問いを考えてレポートをまとめる。ロマネスクも造形としてはなかなか魅力的なのだが、絞りきれない芒洋さもあるので、今回はゴシック建築にした。ゴシックは国際様式なので、基本となる構造的要素がある。それは、「尖頭アーチ」、「フライング・バットレス」、「交差リヴ・ヴォールト」。しかし、これらはすべてロマネスク末期に登場していた造形。ではゴシック建築を規定するもで、ゴシックが発明したものは何かを考察した。タイトルは「ゴシック建築の革新とはなにか?」。

以下、レポート抜粋。
 「12世紀中頃にイール・ド・フランス地方を中心に始まったゴシック建築。最初のゴシック建築は、サン・ドニ大聖堂の内陣で、この建築を指揮した修道院長シュジェは、光あふれる空間の創造を目指した。ゴシック建築の視覚的イメージを決定づける、尖頭アーチ、フライング・バットレス、交差リヴ・ヴォールトの3つの要素はすべてロマネスク末期に登場していた。では、ゴシック建築の革新的な造形とは何か。

 尖頭アーチは、半円形アーチに比べ水平推力が小さくなる。そのため、開口部を広く高くすることが可能になり、荷重を柱で支持する構造を実現した。尖頭アーチの視覚的効果は、高さを求めるゴシックの重要な要素である。しかし、この尖頭アーチはゴシック独自の表現ではない。ゴシック建築を印象づける尖頭アーチは、ロマネスク建築の成果なのである。

 大きなステンド・グラス。これを可能にしたのがフライング・バットレス(飛梁)で、身廊の天井ヴォールトのリヴに集まる推力を最外部の控え壁へと伝達することで、壁厚が薄く開口部が広い構造を実現した。ゴシック大聖堂外観の大きな特徴であり、決定的ともいえる構造的要素であった。しかし、サン・ドニ大聖堂は、フライング・バットレスは設けられていない。ロマネスク建築で使われている例もあり、多くのゴシック建築を特徴づける構造的要素ではあるが、ゴシック独自のものはない。

 交差リヴ・ヴォールトは、交差ヴォールトの対角線の稜線に突出したリヴを設けて、これを化粧、強調したもの。ヴォールトの水平推力がベイの四隅に集中する力の流れを視覚的に表現している。外見上、アーチとリヴが骨組みを形成し、骨組みの間にある天井パネルは、この骨組みで支持されているように見えるが、構造的な合理性は低く、視覚的効果の意味合いのほうが強い。この交差リヴ・ヴォールトもロマネスク建築の成果であり、イングランドのダラム大聖堂は、交差リヴ・ヴォールトを全面的に使用した大型教会堂の中で最古のものとされる。

 以上、ゴシック建築の視覚的イメージを決定づける3つの要素を見てきた。ロマネスクの壁の建築に対して、ゴシックは骨組みの建築といえるが、より多くの光を求めてゴシックが目指したのは、面的な要素をなくし、線のみでできた鳥かごのような視覚的イメージ。ゴシック建築の革新的な造形とは、ロマネスク建築がすでに達成していた、尖頭アーチ、フライング・バットレス、交差リヴ・ヴォールトを巧みに用いて創り出した「光あふれる骨組みの空間」である。

建築史2 資料

 かなり抜粋していますが、論旨は以上のようなもの。最後まで苦労したのが、フライング・バットレスの検証。資料には「ロマネスク建築の成果」とあるものの具体例はない。ウィキには「ロマネスク建築の側廊屋根裏のアートを外に出して身廊の壁を支えた」的な記述があるが、ウィキを資料とするのはNGである。それで、ロマネスク建築の写真を片っ端からチェック、フライング・バットレスがある教会堂を確認した。後から補修されている可能性もあるが、ロマネスク建築にはかわりない。

建築史課題2の評価2015/09/29 20:30

 前回に引き続き早い!1週間で建築史の課題2の評価が出た。前回はBだったが、出どころが不明確な資料は使わないようにとの指摘を受けて、結構シビアに資料を読んでまとめたこともあって、今回は「A」評価でした。しかし、相変わらず、レポートの書き方の指摘が多かった。

 以下、講評。第1課題に引き続き、AJ先生。

ゴシック建築は人気のあるテーマです。タイトル欄にはタイトルと問いの両方を書くようにして下さい。タイトルには、そのレポートで掘り下げる建築作品や時代などのキーワードを盛り込むようにします。疑問文のタイトルもOKですが、学術的ではないので体言止めになるよう工夫しましょう。

・第一段落の一文目、「ゴシック建築は大聖堂を主役とした建築様式」とありますが、実際は住居や視聴者など宗教施設以外もありました。現在まで残っていないだけであることを忘れないようにしましょう。代表的な住居に、ヴェネツィアの運河沿いの邸宅などがあります。

・第三段落冒頭分「~ステンドグラス。」と体言止めになっていますが、学術文章では、「主語+述語からなる完全文」を書くようにしてください。

・段落の構成が上手くできています。

・美しい図版ですが、図版には番号を振り、該当箇所直後の句読点の前に(図1)などを挿入し、文章と図版を関連付けるようにしましょう。本文で言及しない図版の添付は不要です。また、図版には典拠(どの文献から採ったのか)も記載してください。

・参考文献の単行本タイトルは『』二重カギカッコでくくりましょう。

・文章量の関係でカットされたのかもしれませんが、ステンドグラスで鮮やかな色彩が使えるようになったのもシュジェの功績です。厳格なロマネスク期の修道会シトー会の聖ベルナールは色彩を認めず、シュジェの論争相手でした。参考:徳井淑子『色で読む中世ヨーロッパ』講談社、2006年。」

 いきなりタイトルの書き方の指摘があるとは思わなかったが、確かに「タイトル欄にはタイトルと問いの両方を書くよう」指示がある。今後気をつけますデス。「学術文章では体言止めは回避して主語+述語からなる完全文を書くように」とうい指摘も、気をつけているつもりなんだけど、つい使っちゃった感じ、頑張ります。。体言止めの文章、割と好きだけど、回避しなければならないということですね。
 細かい部分の指摘はないけれど「A」評価ということは概ね良しといいうことなんでしょう。西洋美術史1的な講評ならもっと嬉しいのですが…
 シトー会の聖ベルナールとシュジェの論争は興味ありです。時間があったら読んでみよう。ということで、次に進みます。

映像メディア表現Ⅱ発送!2015/09/30 10:38

 8月初旬にスクーリングを終えた「映像メディア表現Ⅱ」の通信課題を送った。課題は「ストーリー写真」。学習指導書には「ストーリー写真は言葉を4枚の写真で表現する課題です。以下の項目を基に作品を考えて制作してください」とある。指定された言葉の中から二つ選び、連続する4枚の写真で、構成・完結する内容を考えなければいけない。ポイントは、組み写真で表現する、グラフィックデザイン基礎Ⅱのビジュアルカタログとは違うということ。あくまでもストーリー仕立てになっていなければいけない。つまり起承転結が必要ということだ。

 で、僕の選んだタイトルは「親と子」それと「たまご」。「親と子」はこの7月に初孫が生まれたので、母になった娘が子供と共に成長する姿をカメラに収めたかったから。もうひとつのタイトルはなにを選ぶか悩んだけれど、シンプルなアイデアが浮かんだので「たまご」にした。

絵コンテ
   ▲「たまご」と「親と子」の絵コンテ

親と子

泣いている赤ん坊。おっぱいを与え、お風呂に入れる。子は安心しきって眠りにつく。また母も子の温もりを感じながら眠る。テーマは「愛と絆」。親ばかチャンリンな写真だけれと、寝ているカットが好きです。

たまご

一個のたまごがある。徐々にたちあがり、やがて自立する。そして宙に浮く。宙に浮くのはギャグだけれと、たまごは可能性のかたまりということで、テーマを「努力すれば夢は叶う」にした。

 送付するのにすこし手間どった。B3のイラストボードが、2mm厚しか手に入らなかったこともあり、以前作った封筒状の段ボールの箱に入らない。止むを得ず、幅を5mm断ち無理やりいれて、なんとか4種郵便で発送した。それでも、2mm厚のイラストボードの重さが効いて270円でした。