ダメだし? ― 2017/02/02 20:56
展示計画書と、同じタイミングで送った進捗報告(コンセプトコピー、フォトブック36ページ、展示パネル3枚、取扱説明書)の返事が来た。
・コンセプトは概ね良い。
・フォトブックにしても説明パネルにしても取扱説明書にしても、全ての文章を読むのはかなりの負担になる。見る側の立場になると、要素や情報量が多すぎるし、作品構成が複雑すぎる。
・「焚き火を知る」ことよりも「見て感じる」ことの体験的な価値に比重を置くべき(-RIUM=鑑賞・体感)。
・語り過ぎな、盛り込み過ぎない。できるだけ文章量も紙面をシンプルにして余白や余韻を生かすレイアウトを。極力、ここから要素を「減らす」ことを考えてみて欲しい…とのことだった。

▲説明パネル:タイトル(841×420mm)

▲説明パネル:コンセプト(841×420mm)

▲説明パネル:焚き火のウンチク(841×420mm)

▲3D-Vison取扱説明書(7×7cm、4面裏表)
取扱説明書というのはtakibirium 3D-Visionを一つの製品と考えておまけ的に作ったものだから、特に作品としてはちょっと目的が違うが、フォトブックにしても、展示パネルにしても語りすぎというのは、たしかにそうかもしれない。ひとりで作業をしていると、焚き火を語りたいという欲求と一種の強迫観念にかられ、あれもこれもと盛り込んでしまう。ここは、焚き火のウンチクを「語る」というより「感じてもらう」のが正解なのだろう。(妻にも言われてしまったデス、トホッ…
展示計画書 ― 2017/01/30 16:11
通信教育課程研究室のAさんからメールが来た。「展示計画書についてのメールをしておりますが、まだ提出いただけておりません。…」やばっ、1月29日(日)が締め切りだった。いろいろ卒制関連でやることが多くすっかりわすれていた。
takibiriumはスマホの使用が必須なので、武蔵美の無線LAN(MAUSPOT)か、基本、3大キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル)の通信環境が整っていなければ、作品として成り立たない。MAUSPOTが使えれば、それを利用したいが、今まで使った感覚ではかなり遅いし、展示会場に予定されている9号館の地下では電波が弱くて、メールも受け取れなかったという話も聞く。確実にキャリアの電波はあってMAUSPOTもある程度使える場所となると、9号館の2階ということもある。ただメイン会場が地下なので、2階のサテライト会場はかなり寂しい。できることならメイン会場でやりたいがなかなか解決策が見つからない。
会場も確定していない中で、展示計画書を提出しなければならない。実際にtakibiriumの3D映像を体験してもらいたいので、壁際ではなくぐるりと周りにスペースが欲しい。現地に行ってないので感覚がまるで掴めないが、ダンパネや机のサイズから推し量って、ざっくりした展示コーナーを考えた。提出だけはしたが、多分本番は全然違うものになっているのだろうな。

とりあえずの展示計画書と、takibiriumの本体制作、フォトブック制作など、進捗状況も報告。先生からの連絡を待つことにした。もっともフォトブックは発注済みなので、駄目出しが出ないのを祈るばかり…
卒制の日々.9 写真本 ― 2017/01/28 15:31
takibiriumのグラフィックデザインのアプローチはフォトブック。焚き火の炎は変幻自在、科学的には単なる燃焼作用だが、空気と薪と熱のコラボレーションが、さまざまな表情を見せてくれる。自然が生み出す木目や年輪は1/fゆらぎのリズムを持ち、心地良い気分にさせてくれるが、焚き火が創るかたちや色も同様に1/ゆらぎのリズムも持つものとして、炎のオブジェをスチルカメラに収めた。
サイズは297mm×297mm。本文36Pフルカラー。一般的にこのサイズで上製本で仕上げると一冊あたり10万円はくだらない。卒業制作とはいえもう少し安くできないかと調べていて見つけたのが、フジフォトアルバム。静岡にあるフジフォト株式会社というところで製品。2冊で26,860円 (税込)。一般的なオンデマンド印刷の情勢本と比べて1/4以下の安さだ。どうもフジフイルムの関連らしいが詳しいところはわからない。
本来その名の通りアルバム制作のサイトだが、フォトショップのテンプレートが用意されていて、こちらで編集&デザインしたものをそのままプリントしてもらえる。Illustratorで作ったものをPhotoshopでJPEGに変換して送れば、本ができるというワケだ。リードタイムは2週間。2月17〜19日の提出日を考えたら、すぐにでも入稿したいところ。写真やコピーはおおよそ用意をしているので、早速編集作業。タイトルを『MESSAGES OF THE FLAME』炎からのメッセージとした。



何枚かテスト出力したが、大判はやはり迫力がある。問題は、takibiriumの3D装置とこのフォトブックの整合性。3D映像が台座を入れて70mm立法なので展示としては見栄えがしない。並列で展示したら、3D装置よりフォトブックの方が目立ってしまうから、展示を工夫しなければいけない。
まあそれはともかく、とりあえずフォトブックのデータは完成した。いつものように妻に文字校正を頼んで万全を期す。文字修正をしてwebからデータ入稿をするが、出来上がりは2週間後になる。
卒業制作事前提出 ― 2017/01/14 22:02
卒業制作事前提出の日。「手のひらの焚き火装置:takibirium」のプロトタイプと、フォトブックのテストプリント、QRコードを印刷した焚き火の絵はがきを持って吉祥寺校に向かった。一ヶ月ぶりに会うメンバーがちょっと懐かしく感じる。進捗状況を報告しあったり、情報交換したり、和気藹々の雰囲気。みんな正月休み返上で、卒業制作を詰めていたはずだだから、同志に再開したような気分になっているのだろう。
午後から参加するメンバーもいるが、10時30分過ぎから、先生ごと4つのグループの順に各自の制作物を発表する。スクが始まる前に、白尾先生と上原先生に「手のひらの焚き火:takibirium」を見てもらった。自分の作品に未だ自信が持てずだったから、どのような反応になるかドキドキ。スマホを取り出し、takibiriumを実演すると「面白いねぇ」との反応。よかった〜、不安が小さな自信に変わった。

▲takibirium試作。スクリーンはアクリル製、台座は木製。

▲フォトブックのテストプリントと焚き火の絵はがき。

▲吉祥寺校4号館で事前発表。みんなで意見をいい合う。
僕は4番目の発表。コンセプトを説明してから、takibiriumの実演。約7cmの装置の中で、小さな焚き火が燃えている。パチパチと音を出しながら炎が揺らめいている。「本当に焚き火が燃えている」「どんな仕掛けなの」とか、いろいろな感想が薄暗がりの中でつぶやかれている。小さな擬似的な焚き火だが、それを中心にまさに焚き火の共有空間が生まれたように感じた。「よかった〜」小さな自信が少し大きくなった気がした。
完璧に近く出来上がっている人から、あまりまとまっていない人までさまざまだが、これが最後のスクーリング、みんなの意見をもらえる最後のチャンスでもあった。少しでもみんなの卒業制作がいいものになって欲しいとの思いもあり、僕も普段より積極的に発言をして感想をいった。やむを得ない事情があり16時で早退せざるを得なかったので、全員の発表を見ることはできなかったが、出来ることなら全員の作品を見ておきたかった。僕はとりあえず前に進めたが、この時点でいちばん困るのは、詰めてきたアイデアがちゃぶ台返しされることだ。本提出まで、一ヶ月しかないので、ここでひっくり返ったらかなり厳しい。それに近い制作物もあったけど、それでも最後にはなんとか完成まで持っていくのだろう。
提出まで残り一ヶ月、お互いに頑張りましょう!
卒制の日々.8 撮影 ― 2016/12/28 22:00
卒制の方向が決まってから、焚き火を撮り続けている。3D映像のムービーとフォトブックなどに使うスチール写真。生の焚き火だから、風が強い日は厳しいので、できるだけ無風が撮影の条件となる。雨や雪が降っている日はもちろんNG、あまり寒くてもこっちの身体にこたえる。毎日撮りたくてもなかなか条件が揃わないから、撮影条件が揃っときにできるだけ撮るようにしている。焚き火の炎が綺麗に写って、かつ周りの雰囲気もうまい具合に撮れる時間帯は午後4時30〜5時ごろ。あまり暗くなってしまうと、炎だけが強調されるので、その辺のタイミングもポイントになる。

ムービーをNIKON-D7100で撮っているが、初期設定がオートフォーカスになっているので、炎の動きを追ってしまい、カタカタとピントが動いてしう。オートフォーカスを解除すれば勝手にピントが動く問題は解決するが、動画モードはライブビューなので、ピント合わせにひと苦労。普段はファインダーを覗いてピントを調節しているので、画面を見て合わせるのはちょっとコツがいる。さらに厄介な問題は、炎の明るさ大きさで露出が変わること。絞りは固定(撮影前に設定する)だが、カメラがISO感度を自動的に調整して補おうとする。だから、夕闇なのにISOが1600とかになって、昼間のような明るい画像になってしまう。最終手段は完全マニュアル。スチールショットで露出を図り、それをマニュアルの数値にして設定した。


もう一つの問題は音。普段は何気なくすごいているが、録音すると、上空を飛ぶジェット機の音だったり、遠くを走る車の音だったり、焚き火以外のさまざまな生活音が入ってくる。映像は映像、音は音と割り切るしかない。
これらの炎の動画加工してYouTubeにアップ。それをスマホで確認するという段取りだが、なかなかうまく進まない。同時に撮影するスチールも、工夫をしなければ同じような写真になってしまうから、アングルを変えたり、場所を変えたりしながら、焚き火の初期段階から、熾火になるまで、いろいろな炎の表情を撮っている。
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