メディ環レポートの結果2016/02/16 15:07

 やっとメディア環境論の結果が出た。課題は私のメディア環境論」、僕は「焚き火メディア論」というテーマで臨んだ。年末年始を挟んで少し時間がかかったが、嬉しい結果だった。久しぶりの90点ごえ「92点」。

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 以下、講評。(Y内S太先生)

「・すがPAPAさん版「焚き火大全」として完成されているレポートですね。焚き火をめぐる思想や理論なそのロゴス的な知、そして、ご自身の焚き火経験に裏打ちされたプラクシス的な実践知。古くからありながら未知の可能性を秘めた「メディア」として、焚き火をめぐる知が横断的にまとめられた力作です。リサーチの厚みも申し分なく、1ページ1トピックの形で編集されている点も読みやすさ、分かりやすさに繋がっていると思います。

・あえて指摘するならば、写真や図表などビジュアル要素をもっと積極的に使っても良かったかもしれません。丁重に作られている紙面だと思いますが、やや「レポート然としなくては…」ということに縛られてしまっている印象を受けました。柔軟に捉え直して、焚き火の魅力を感覚的に訴えていく方法を考えてみても良かったですね。

・とはいえ、すがPAPAさんの文章には「焚き火って楽しそうだなぁ…」とか「パリジュワッと焼いた肉を頬張りたいなぁ…」と思わせるだけの表現力やシズル感があって、そのあたりもこのレポートの大きな魅力となっていますね。実際、読んでいて焚き火をしたくなりましたし…。焚き火への誘いや手引きとしても訴求力のある内容になっています。

・レポートをざっくり分けてみますと、(1)人類の発達や社会集団の形成において「火ー焚き火」が果たしてきたメディアとしての役割をめぐる考察があり、その関連として、(2)焚き火がもたらす癒しや内省といった心理的作用、コミュニケーションの促進のメカニズムの分析、そして(3)焚き火が置かれた現状の把握と実践編として、基本テクニック、焚き火料理のハウツー、法規や条例の紹介…という3本立てでまとめらていますね。

・コミュニケーションデザイン、メディアデザインの視点で考えても、それぞれ掘り下げがいのある議論だと思います。人類と火のこれまでの歩みを踏まえつつ、現在にライフスタイルや価値観において「焚き火」という行為やその価値をどのように再定義してゆくのか。あるいは具体的な課題設定として「焚き火」というメディア(またはコミュニケーションツール)をどのようにリ・デザインしてゆくのか……といったようにすがPAPAさんご自身のムサビ通信での制作テーマとしても、「焚き火は」さまざまな形で展開できる可能性がありそうですね。」
 
 と、ここまでで好評の1/3です。そして…これからの制作テーマのヒントとして、方向性も示していただきました。

「・光(視覚)と音(聴覚)の揺らぎによってさまざまな比較効果や心理作用を生み出す、「最古のメディア」として「焚き火を」捉え直してみると…」
光(視覚)と音(聴覚)を受容する視聴覚メディアが果たしてきた役割を、家族やコミュニティにおける「共有空間=場」の創出、あるいはそこで交わされるコミュニケーションの促進作用から考えてみると…」

さらに続いて、コメントが続きますが、もろに、僕の卒業制作のテーマと直結するような具体的な内容でした。(深すぎて、ここに載せることはできません)そして最後に、
「今回の「焚き火」をめぐる考察が、すがPAPAさん自身の活動テーマとして今後どのように展開をされていくかが重要だと思います。このコメントも何かしら後押になるところがあれば嬉しく思います。これからの展開にきたいしています!」
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 ビジュアルの資料が添えられ、参考文献やWebサイトも明示された、読み応えのある講評だった。これなら時間がかかるのもうなずけるし、何よりも自分自身の、卒業制作の方向性が見出せそうなコメントに溢れていて、まさに背中を一押しされた感じだ。デザインⅠやデザインⅡ、3年必修のコミュニケーション研究の通信課題でも「焚き火」をテーマに展開してきたから、卒業制作「焚き火」絡みで行けないかと漠然と考えていたが、いくつものヒントをいただいて、その確率は高まったかもしれない。

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