マルチメディア表現スク、後半初日2014/08/01 21:52

‏ 中央快速の事故で電車が遅れ、教室に入ったのが9時ギリギリ。しかし、まだ誰も来ていなかった。電車遅延ではしょうがないがちょっと拍子抜け…

 5日ぶりの吉祥寺校。休みの間(もちろん、仕事は休みではありません)、チームメンバーとメールでやりとりをして、睡眠グッズのイメージや企画の方向性を共有していたし、前半の講義で集めた資料をベースに企画書の前段をザックリまとめておいたので、メンバー全員が揃ったところで、さっそく作戦会議。企画書案をたたき台に、商品内容やサービスの内容をディスカッション。アイマスクや防音イヤーマッフルもあらかじめ購入しておいたので、実際の装着感や具体的な問題点などを検討した。

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 最終的に決定した僕らの企画は、「睡眠不足が心身の健康に悪影響を及ぼす」として、「忙しくて睡眠不足になりがちな働き盛りのビジネスパーソンや、子育てや家事に忙しい女性」をターゲットにした「仮眠・昼寝をサポートするサービスシステム」だ。簡単にいっちゃえば、スリーピングマスクとヘッドフォンを合体したようなグッズを作り、睡眠導入サウンドを流して仮眠をサポート。睡眠サウンドや時間、アラーム音などをスマートフォンでコントロールしようというもの。キャッチフレーズは「すきま時間の睡眠補給」、ネーミングも「Easy Sleep」に決きまった。

‏ ある程度煮詰めた段階で、各チームの進捗状況の説明する。僕ら「健康問題」チームと「妊娠出産問題」チームは、おおよそ方向が確定していて、実作業進行中という感じだったが、前半3日間で企画のOKが出なかった「コミュニケーション問題」チームは、再考した企画がまたもやNG。あと二日しかないのに大丈夫だろうか?他チームながら心配になってしまう。

 授業の最後に、「プレゼンテーションの各チームの持ち時間は10分間、その後の質疑応答に5分、ユーストリームで中継するので、視聴者からの質疑もある」と具体的なプレゼンテーションの説明があった。10分のプレゼン時間はかなり短い。企画書の内容をシンプルにしなければタイムアウトな感じだ。とにかくこの日やれることをやって授業終了。その後、みんなで吉祥寺ユザワヤに出かけて、プロトタイプ制作に必要なウレタン生地を購入した。

マルチメディア表現スク、後半2日目2014/08/02 23:20

‏ 今日もまた熱中症になりそうなクソ熱い天気だ。電車の中は土曜日とあって空いているし、クーラーも効いてて快適だが、吉祥寺駅から学校までは日陰を 歩いていても疲れてしまう。

 さて、授業開始。今回の企画の目玉はスリーピングマスクのプロトタイプ。どのような形にするか、どのような手順で作るかを改めて検討。プレゼンテーションの資料も作らなければならないので、手分けをして作業を進めることにした。Oさんはプロトタイプの制作とWEBページの遷移図など、Kさんはプロトタイプ制作とスマホ画面のデザインと遷移画面など、MさんはWEBページやバナー広告などの制作。そして、僕は企画内容の画面制作。プレゼンテーションはプロジェクターを使ってスクリーン上で行うが、時間が10分間と短いので、通常の企画書のフォーマットでは文字が多すぎる。そこで、スライドショーでテンポ良く説明するために、基本レイアウトは、キャッチフレーズとグラフなどのビジュアルだけの画面構成にした。商品概要やサービスシステムの説明は、少し複雑になるのはやむを得ない。プロトタイプの「Easy Sleepスリーピングマスク」は思った以上にイメージの良いものになった。ウレタン生地で作ったので寝心地も良さそうだ。

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‏ メンバーそれぞれの制作物が出来上がった段階で、全てをプレゼンテーション画面に組み込む。「企画の背景」「企画意図」「企画概要」「サービスシステム図」「ホームページイメージ」など。画面とプリントアウトで、内容に齟齬がないか、誤字脱字はないか、スライドの順番は適切かなどをチェック。その日の最終版を確認して本日の作業は終了。体力を使うような作業ではないが、後半中日、さすがに疲れが溜まってきた。

マルチメディア表現スク、後半最終日2014/08/03 23:18

‏ いよいよプレゼンテーションの日だ。11時から一回目のカメラリハーサル。それまで企画内容を確認してリハーサルに臨む。僕がプレゼンテーターをすることにして、とりあえず通しでやってみて意見を出し合う。内容を少し変える必要があったり、実物を実演でアピールした方が良いなど、修正点を確認。スライド画面を送る係、タイムキーパー、音楽係、実演担当者などをみんなで役割分担した。午後2時から二回目のリハーサル。少し慣れてきて口も最初よりは回るようになった。企画スライドの最終調整して、午後4時、いよいよプレゼンテーションに望む。

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    ▲こんな感じでプレゼンをカメラ撮影 して中継する。

 僕らのチームがトップバッター。コンペの場合の一番目か最後が印象に残りやすいので、望むところだ。 2回のリハーサルをこなしているので、大きなミスもなくプレゼンテーションは終了した。あっという間の10分間。企画内容が上手く伝わったか心配だが、終わったものを気にしてもしょうがない。みんなやることはやったはずだ。
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    ▲企画の背景(抜粋)
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    ▲WEBトップページ
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    ▲システム図

 次に「妊娠出産問題」チーム登場。妊娠初期の女性を支援するシステムの提案は、切り口がとてもGOOD!システム内容もよく考えられていて、実現したら高齢化問題にも対応できるなどの可能性もあり、素晴らしいと思った。スライド画面も良く整理してデザインされていたし、淡々とした語り口のプレゼンテーションもよかった。そして最後が「コミュニケーション問題」チーム。中学生の学習意欲を高めるためのシステム提案だったが、残り2日でよくここまでまとめたな~というのが偽らざる実感。企画内容もスライドデザインも良かったし、プレゼンテーション自体も、寸劇が入るななどチーム全員の思いが込められたものだった。


‏ すべてのプレゼンテーションが終わって、先生の講評。各チームの評価はさておき、「解決すべき問題から、さまざまな課題見つけ出し、それを克服してゴールにたどり着いたこと、この経験は卒業制作にも繋がってゆく」とのことだった。問題の根っこを掘り下げてコンセプトを考え、言葉を考え、ビジュアルに繋げてゆくのがビジュアルデザインの神髄というところか。最後に匿名で相互評価をして終了した。

 3チームに分かれての課題制作だったが、全員で一つのことをやり遂げたような、清々しい感覚が残った。みんな三年生だから専門科目のスクーリングでまた合うこともあるから、その節はよろしく。皆さん、本当にお疲れ様でした!!明日からまた仕事です。

やっと提出、西洋美術史Ⅰ2014/08/10 16:18

 西洋美術史Ⅰの課題2をやっと提出した。範囲が広くて混沌としていたが、考察する作品を絵画(壁画、写本等も含 む)に絞ったら、「神の形象化」の流れが見えてきた。とにかく資料が少なくて弱ったが、教科書や参考文献の写真の無い記述もネットで画像を確認、時代的な表現の変化と流れを把握。いつものパターンで文字数に関係なくどんどん書いて、全体の文章を大まかに作り、それを削り込んでまとめた。

以下、レポート抜粋
 中世美術が、神を可視の存在としてどのように形象化し、時代によってどう変化してきたのか。中世美術の絵画作品を中心に考察する。

初期キリスト教時代(2世紀末~5世紀頃)
 カタコンベ(地下墓所)には、素朴な壁画が数多く見られるが、偶像崇拝を禁ずる教義のため、記号や寓意的人物など暗示的表現の図像が祈りの対象とされた。プリシッラの『善き羊飼い』では、キリストを羊飼いの若者として、信者を迷える子羊として表している。313年のミラノ勅令でキリスト教が合法化されると、大規模な教会堂の造営が進み、天井や壁には、聖書の内容が理解し易いように体系的な図像が描かれた。

ビザンティン (324年~1453年)
 ガッラ・プラチーディア廟の『善き羊飼い』は、頭上に金輪を頂き十字架状の杖を抱くなど、神性が強調されて描かれ、聖カタリナ修道院の『キリストの変容※4』では、金色の背景や七筋の光など、神性を演出した様式的・超越的な表現となっている。聖カタリナ修道院にある『キリスト※5』のイコンは、物質的偶像ではなく、聖なる原像の顕示と考えら、写実的な手法で描かれている。イコノグラムで衰退した美術は、843年の宗教会議で偶像崇拝肯定派が正統とされ再び復興。悲しげな表情のマリアや粛な面持ちのキリストが描かれ、後期になるにつれ人間的感情が強く表現されるようになる。
 
西洋美術史121
    ▲添付資料1 

西欧中世初期 (5世紀後半~10世紀)
 ケルト民族が描いた『ケルズの書』では、緻密で複雑な装飾文様の中央に抽象化されたキリスト描かれ、ケルトとキリスト教文化が融合した表現となっている。また『オットー3世の福音書』では、金地に輪郭を強調した硬い筆致で、大きな目や大げさな身振りのキリストが表現主義的に描かれてる。

ロマネスク (10世紀後半~12世紀)
 サンタンジェロ・イン・フォルミス大聖堂の『キリスト磔刑』は、単純化されたイタロ=ビザンティン様式で描かれ、苦しみを克服した勝利者としての表現されている。また、サン・クリメン教会の「栄光のキリスト」は、単純明快な線と鮮やかな彩色など、この地方独特の筆致で描かれている。青いマンドルラに坐すキリスト像は、まさに超越的な神の栄光を表わしている。

ゴシック (12世紀後半~13世紀中期)
 ゴシック建築の大聖堂内には、光の演出によって見えない神の存在を表そうとステンドグラスが飾られた。絵画ではチマブーエによって人間的で自然な聖人が描かれるようになる。さらに、その弟子のジオットによって、感情を表した感動的な表現で、人間的な聖人像描かれ、絵画の時代の出発点になった。

西洋美術史122
    ▲添付資料2

 以上、考察してきた。初期には記号や寓意的人物として表された神・キリストは、その後、人間の姿をしながら超越した存在として描かれるが、時代が進むにつれて感情を有する人間と同様に描かれるようになる。これは、神が超越的な存在から、人々の身近な存在になった結果であると結論づけられるのである。

 ガンバってまとめたつもりだけど、これでよかったのかどうか。課題1の提出から2ヵ月半以上もかかりましたが、いつものことですが一筋縄ではいきませんね。さて、つぎは西洋美術史Ⅱですが…

白菜が無い!!2014/08/14 15:06

夏休みの初日13日。上野公園に出かけた。国立博物館の「國立故宮博物院展」にするか、東京都 美術館の「メトロポリタン美術館・古代エジプト展」にするか迷ったが、以前妻から故宮博物院の すごいらしいよと聞いていたので、台北の國立故宮博物院が誇る”神品”「翠玉白菜(すいぎょくはくさい)」を見に行くことにした。

故宮01

一時は長蛇載れると聞いていたが、ずいぶんと空いている。まあラッキーかなと思い入場した。書や水墨画、刺繍画や様々な美術品が展示されていたけれど、あまり興味をそそるものが無かった。名品ばかりなのだろうが、書は読めないし、絵は古色蒼然としていてあまり魅力を感じない。それでも一応すべてに目を通した。展示品もほとんど最後の方に、玉の白と黒の色をいかした「熊と童子」が、大きなショウケースの中に展示されていた。たしかに可愛らしいのだけれど、その大きさ5センチ程度。すこしがっかり。で、白菜は?と見渡すと出口付近にスライドで大写しになっている。が、本物はどこにも見当たらない。よくよく説明を見ると、なんと7月7日で終了、台湾に帰ってしまっていた。え…そ、そんな…。確かにポスターをよく見ると以前図像があった白菜が、いつのまにか熊と変わっている。情報をしっかり把握しなかった自分が悪いのだけれど、超がっかり。

故宮博物院02

 おまけに学生証の裏のシールを張り替えるのを忘れていて、一般料金1400円で入場したこともあって、 トホホな感じでした。