イメ編1スク、前半初日2014/06/13 22:47

 イメージ編集のスクーリングが始まった。三年次の必修科目だけにハードルが高そうだ。那須塩原発6時34分発の新幹線で吉祥寺校へ向かう。今日の休みを取るために昨日は、朝から打ち合わせずくめ。家に帰り着いたのが21時過ぎになり、ちょっと疲れ気味。

 前半の課題は、20cm×20cm、16ページの小冊子「文字の本」を作るというもの。文字の形態的、意味的特性を生かしながらページ展開を考え、イラストや写真的な表現をしないのが基本ルール。スクーリング前に、本やWebで資料を集めて何をしようか考えたが、単発のアイデアは思い浮かぶものの、表紙を除いて14ページ、見開き単位でも7枚の展開ができない。これだ!というグッドアイデアがないままにスクーリングに臨んだ。前提講義の「イメージ編集」全般については白尾先生。具体的な課題の解説は、深澤先生と石垣先生。
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    ▲前提講義は、2号館1Fギャラリーにて

 午後からはアイデアを考えてラフスケッチ。前もって考えていた「狸」に尻尾を付けたり「猫」に耳を付けたりのアイデアはイラスト的な処理なのでNG。「猪突猛進」「七転八倒」などの四文字熟語を、文字を変形させるなどして表現する案も前提講義を聞いちゃうとイマイチ。感情を表す漢字ひと文字の反対語ができたらおもしろいかもしれないと、webで検索しながら、ラフを書き連ねるうちに、悲しいの「悲」を裏返すと楽しそうな顔に見えることを発見!、そこで反対語をページの左右において、例えば「楽しい」が悲しい顔に見え、「悲しい」が楽しい顔に見えるような文字を探すことにした。しかし、いいアイデアだが後の文字が現れない。難しすぎる。この案はとりあえずキープして、もっと展開のしやすい漢字一文字の反対語を集めた。開閉、楽苦、喜悲、伸縮など。例えば「伸」なら真ん中の棒を長く伸ばすなどして、反対語を対比させる。いわば新しい象形文字。これならとりあえず、なんとかいけそうだ。

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    ▲アイデアのラフスケッチ

 というところで本日は終了。二日目は午前中はアイデアの方針発表をしなければならない。

イメ編1スク、前半2日目2014/06/14 22:59

 確信を持てる案がないのが気になって、朝4時に目が覚めてしまった。布団に入っていてもしょうがないので、気休めだけど起きてアイデアの絞り出し。テレビではサッカーワールドカップ、スペインvsオランダ。なんとスペインが5点を取られての惨敗。オランダにしてみれば、前回の雪辱を晴らしたというところだが、どうしちゃったんだスペインは。

 まあ、ワールドカップは置いといて、二日目の授業がまったりと始まった。まずは全員の方針発表。みんな面白いことを考えているが、ほとんどが情報量満載のアイデア。ものによっては面白くなりそうだけど、残り一日半でできるのかしらん?しかし、若いということは、なんと恐れを知らないことか。さて、僕の発表。まずは新しい象形文字の反対語案。「漢字は象形文字から進化して今の形を得た。それを考えたら時代の逆行だから良くないし、第一につまらない」との指摘。「それより別案の「悲」の裏返しが笑って見える方が面白いから、そっちで進めてみたら」とのアドバイス。ということで方針決定。しかし、ハードルは高い。まとめられるかちょっと不安。とにかくアイデアを深掘りするが、反対後にするには決定的に語彙が少ないし、顔を見出せる漢字も少ない。試行錯誤の結果、反対語を諦めて、一見開き一語で、質問と答えで構成することにした。例えば「悲しい?」という質問に対して「悲」を裏返した文字から浮かび出る顔で答える。ここでさらなる発見。「喜」の明朝体を逆さにすると、困った顔が浮かび上がる。「喜んでる?」の質問で困っている顔、これでいけそうだ。物語的な流れを考えて、最後は素直に「幸せ?」の質問に「幸」を笑顔化して、「もちろん!」のコピーを添えてオチとした。

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    ▲「悲」を裏返すと、ちょっとうれしい顔に!

 レイアウトをおおまか調整して、ほぼ完了。データをUSBメモリにコピーして、家に帰る。自宅でプリントして原寸のレイアウトを確認しようと思ったが、なんとプリンターが故障。メーカーへ送れとのエラーメッセージが出た。6年間使ってきたからそろそろ寿命か。この間、インクを全て変えたばかりなのに…

イメ編Ⅰスク、前半最終日2014/06/15 23:08

 スクーリングも今日で終了。「16ページなのでプリントするのに時間がかかる。遅く提出すると好評に間に合わなくなります」と、昨日からTAにいわれているので、ともかく午前中提出めどにデータの最終調整。10時から日本のワールドカップ初戦だが、それどころではない。こまごまレイアウト調整をしてから、モノクロ出力で原寸の確認。デザインが決定したところで、両面印刷、中綴じ16ページの製本用のデータ制作。それをUSBメモリにコピーして12時50分に提出した。

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    ▲出力用に面付けしたデータ。

 プリントしている間に昼食を済ませて、午後は製本作業。しかし、レクチャーしてくれるはずの先生がなかなか現れない。デザインの完成していない受講生にかかりっきりの状態。提出リミットの14時を回っても、出力が完了しているのは3~4人だがら無理もない。先生に
ざっと段取りを聞いてさっさと進めたが、効率が悪いので改善点を提案すると、いつの間にか、製本担当のTAのようなことに…。結局、10数人に製本のレクチャーとアシストをしてしまいました。人に教えるのは嫌いじゃないから構わないですが…。

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    ▲両面出力を中とじして、裁断する。

 17時過ぎから講評。毎度おなじみの付箋で人気投票。この短時間で、よくここまでできるなあという作品が多く、いつもながらに感心させられてしまう。僕の作品、考えた割には、見た目が単純で地味だったせいもあって、わずかな票しか集まらなかった。まあ、いつもいつも上手くはいかない。得票数ナンバー1は、米の字を使って米の作付けから、収穫、そしておむすびになるまでをまとめた作品。米の文字をたくさん書いていたら、キラキラするさまに見えてきたのが、このアイデアのきっかけとか。ナンバー2は、宮城の方言を文字で表した作品。「ず」と「づ」など普通のひらがなでは表せない発音を合体文字を作って見事に表現していた。秀悦ななアイデアでした。皆さんの作品を見て思ったが、あまり字の意味にこだわらないで、多少絵的でも、もっと自由にやった方が良かったかもれない。振り返ってみると、ああすれば良かった、こうすれば良かったと反省しきりの不本意な作品となってしまった。自分で制作するとのめり込んでしまい客観性がかけてしまうのが自分自身の傾向だから。デザイナーとディレクター両方の自分をそこに現さなければいけないわけだ、それと、仕上がり時間を予定どうりに合わせてしまうこと。ギリギリまで粘っても良いわけだし。

 とにかくイメージ編集Ⅰの前半は終わった。スクーリング後半のラフスケッチと心の準備をしておきましょう。



イメ編Ⅰスク、後半初日2014/06/20 22:28

 イメージ編集1スク後半初日。サッカー・ワールドカップの日本第2戦は、7時キックオフ。コートジボワール戦を落とした日本は、負けたら予選リーグ敗退、引き分けても予選突破はかなり厳しくなる。Radicoとワンセグで視聴しながら学校へ向かう。吉祥寺校到着8時30分。講義開始直前、試合終了。残念ながら日本はギリシャと引き分けてしまった。さて、頭を切り替えてスクーリングに取り組みましょう。前提講義は、前週同様3号館一階のギャラリー。担当の講師は山口先生と玉野先生。山口先生とは三年ぶり、グラ基礎Ⅰのピクトグラムでお世話になった。軽妙な語り口の玉野先生が、過去のビジュアルオピニオンの参考作品とイメージ編集の参考作品を見せながら、新聞広告全15段の意見広告の考え方を説明してゆく。話題が豊富で脱線が多いが、なかなか楽しく受講生を飽きさせない。最後に山口先生が締めて、午前中は終了した。

 午後は、4つのグループに分けて、意見広告テーマのブレーンストーミング。自分のテーマを話してメンバーから意見をもらったり、会話の中からヒントを探したり、ガヤガヤと話し合う。その後、ざっくり考えてきたテーマとブレストから得たヒントを元に、コピーとラフスケッチを考える。コピーもビジュアルも、テーマそのものをそのまま出したのでは、見る側の心に刺さらない。前提講義でも話があったが、メタファーと言うか隠喩と言うか、ちょっとひねって、なるほどと思わせるものが必要だ。
 さて、僕のテーマアイデアは、(1)福島原発事故問題、「東京オリンピック2020、2120福島原発廃炉未完」として原発廃止を訴えたもの。同じく「原子力より原始力」として原子力に頼らず生きる生活を目指そうというもの。(2)少子化、高齢化問題、「絶滅危惧種、ニッポン」として少子化問題を訴えたもの。同様に、「愛はニッポンを救う」として子供を産むことが未来の日本を救うとしたもの。さらに、縄文杉をメインにした環境問題テーマ。その他数案。玉野先生にチェックをいただいたが、今出ている案で深掘りせよとの宿題が出た。

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    ▲ラフスケッチの山

21時過ぎに自宅に帰り着き、さっさと夕食を済ませてMacに向かった。ラフスケッチをうだうだ書いているより、ある程度ラフデザインを作ってしまった方が早い。手持ちの画像を使ってビジュアル構成、ヘッドコピーは本番のアイデアをはめ込む。おおよそ完成させて23時30分寝床につく。

(以下は、ラフデザイン)
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    ▲少子化問題(お腹+日の丸)

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    ▲原発問題/廃炉推進(原始の火は焚き火)

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    ▲自然環境保護(縄文杉に鉄条網)

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    ▲少子高齢化問題(テキストで人口ピラミッド)

イメ編集1スク、後半2日目2014/06/21 23:08

 2日目、4時30分に起床。昨夜の続き、合計4点のラフデザインを仕上げる。これでなんとかOKがもらえるだろう。プリンターが壊れているのでPDF書類に変換し、メール送信をしてiPadでうけとり、i文庫で開く。これでどこでもプレゼンができる。6時35分の新幹線に乗って、妻に作ってもらった朝食を取る。昨日はサンドイッチ、今日は焼き飯だ。感謝!食べ終わって仮眠。さすがに眠い。

 さて、授業開始。取り急ぎ宿題のチェックをいてもらう。良くも悪くも早めにチェックをもらうのがポイント。考え直すも制作を進めるも、時間が少しでもあった方が良いからだ。で、iPadでプレゼンテーション。深夜&早朝作業をやったかいあって、一発でOKをいただいた。「絶滅危惧種、ニッポン」のアイデアだ。これは日本の人口ピラミッドが、内閣府発表の人口白書のコピーになっているのがポイント。パソコンルームで作業開始。まず、人口ピラミッドの文字ボックス作り。年齢別棒グラフの101年分を人口分布どうりにテキストを流してゆく。この作業で午前中は終了。

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    ▲人口ピラミッドをテキストデータで作ってレイアウト

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    ▲原寸のモノクロ出力

 午後は、新聞広告全15段の雛形に、人口ピラミッドのデータを張り込んで、全体のレイアウト調整とボディコピー作り。ざっとできたところでモノクロ出力。モニター上ではなく、原寸出力するのが基本中の基本。モニターではコピーサイズが大きめになってしまう傾向がある。さらに、老眼が進行してからはフォントのポイント数がどうしても大きい老人仕様になりがちなので、注意、注意。16時頃にほぼ完了。時間がちょっとあったので「愛はニッポンを救う」も作ってみる。17時過ぎに玉野先生の最終チェック。細部の指摘はあったがほぼほぼOK。17時40分に学校を出た。一晩寝かせて明日の午前中に最終調整をする。