心にしみる講評(その2) ― 2013/10/24 22:45
講評の続きです。こんなに細かく見ていただいて、うれしい限り。
●本文について
P1のとびらは、レイアウトのバランスも、色構成もよくおいしそうな香りが漂ってきそうです。
P2、3は気持ちは空で表していいかもしれません。うさぎを正面に向かせてしまうより、P3の曇り空の街を見開きで描き、うさぎは後ろ姿のシルエットにしてはどうでしょう。ほとんどの場面でうさぎが大きく登場するので、いくつかうさぎがメインではない場面があるとめりはりがつくように思いました。
P4、5は行動を起こそうとする前向きな姿勢が感じられます。文の「一周忌」という言葉が、絵本の雰囲気から固い感じがするので、「きょうは、一年前にお母さんが天国に旅立った日」などはどうでしょう。それから、この子がひとり暮らししているようにも見えるので、お父さんを存在させてもいいのではないかと思いました。そうすることにより、会話も生まれ物語も展開しやすいのではないかと思います。
P6、7は、構図と色がきれいです。手が見えていると、自分で作っている様子が伝わると思います。
P8、9は、もう少しレシピを具体的に文章にすると、料理のイメージがふくらむと思います。例えば、野菜をバターで炒めて、コンソメを入れて煮えたらミルクを入れて…など調理の段階が書かれていると想像がふくらみます。またここでは鍋に注目させたいので、もっと鍋を上から大きくみせてスープの様子がよく見えるといいと思います。ここでの調理をお父さんと思い出話をしながら作るのもいいですね。
P10、11は、お母さんと向き合って自分が元気を出そうとしている様子がわかります。
P12、13では、お母さんの写真ではなく、お母さんと主人公が一緒に過ごした思い出の姿などを背景に描いてはどうでしょう。
P14、15はすてきなまとめだと思います。
P16では、額は出さず、月が見え、月の光が差し込んむ窓辺だけで終わりにすると、心に光が射したように感じられるのではないでしょうか。または、裏表紙の窓を入れてもいいと思います。
自分でもなり時間をかけてまとめた作品なので、それなりのこだわりや思いがあったが、細かいアドバイスはなるほどと頷くばかり。特にP16の指摘は、そのほうが絶対効果的だと思いました。NM先生のサゼッションを生かして、(時間がとれたら)改訂案を作ろうと考えているが、ただ「この子がひとり暮らししているようにも見えるので…」は、僕的にはひとりで都会でガッバている主人公なので、ここだけはこだわりたいと思っている。
さて、明日から3日間(午前中)新宿で「情報社会倫理論」講義です。
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